2008年11月の日記:[以前の日記]
 
 
11月19日(水)
 
 
EPOさん渡辺亮君と長岡市に前乗り

「前乗り」とは、本番の前の日に現地入りしてしまうことだが、これは、我々にとってはちょっぴりうれしいスケジュールの切り方である。だって、その日は仕事が無いから、ゆっくり飲めるじゃないですか。特にEPOさんのような人は、そういうスケジュールになると人一倍張り切るタイプであり、事前にEPOさん側スタッフから「若干一名、やる気満々なモノがおりますので、心して」来るように、というお達しが来ていたぐらいである。
 で、新幹線が東京駅を出て1分後には、座席のテーブルの上には、ビールやらワインやら、種々のご馳走が、既に並んでいたりする。長岡に着いて駅を出てみれば、外はすっかり雪景色、というか、雷が鳴ったりして、結構荒れ模様。それを横目に見つつ、15分後には、既に飲み屋へ。こちらでも魚やら鍋やら、嵐のように食いまくり、早めに終了。なんだか胃が重いぞ。


1227106696.jpeg 発車1分後

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11月16日(日)
 
 
神戸MOKUBAS TAVERN にて、コーコーヤのライブ

 こちらのお店は、大昔にEPOさんとのデュオでお世話になって以来。今回は、先日京都で谷川賢作&マコリンの時にご一緒した歌手の深川和美さんとのご縁によっての出演である。(深川さんはこのお店の「おかみさん」でもあります。)何分知名度の無いユニットなので、お客様にお集まりいただく方法については、常にいろいろ考えざるを得ない。今回についは、神戸出身の黒川さんがご家族ぐるみでがんばってくれた。で、その結果、逆にお客様が集まりすぎて、ほとんど混乱状態に。皆様にはいろいろご迷惑をおかけしたと思われるが、やはり超満員の客席を前に演奏するのは、うれしい。京都の時には深川さんの側のユニットのメンバーでもあったヴァイオリニストの三木重人さんもこのお店のスタッフ出身ということでPAをやりに駆けつけてくれるなど、諸氏のご協力のおかげを持って、つつがなく終了。

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11月15日(土)
 
 

兵庫県立美術館にてコーコーヤでイベント出演

 ずっと「リオとブエノス」仕様でやってきていたので、アタマを「コーコーヤ仕様」に切り替えるために、ホテルのチェックアウト時間ギリギリまで個人練習。で、チェックアウト後、新幹線の時間までの間に、名古屋駅近くの某焼き肉屋へ「どじょう汁」を食べに行く。ここのどじょう汁は、名古屋出身の知人Rさんが「おばあちゃんの味です」と言って教えてくれた大変美味しいもので、年に何度かは訪れている。食事も済み、満足して名古屋駅に向かい、プラットホームに立って、ふと気づいた。「あれ?何か荷物が少ないなぁ。」ギター、置ーいーてーきーたーっ。あわてて店に戻って扉を開けたら、店中の人がいっせいに振り返って大笑いするではないか。恐らくギターが残っていることで一騒ぎあったのに違いない。恥ずかしいねえ。
というワケで多少遅れ気味で兵庫県立美術館に到着。コーコーヤは結構久しぶりで、アタマの切り替えに不安があったが、満席のお客さんを前にしたら、なんとかスイッチが入ってくれて、満足のいく演奏をすることが出来た。客席に、親族・高校時代の友人などチラホラ、というあたりが、いかにも出身地ライらしい。終了後は、一度解散するも、何故か前回の神戸の時にも行った明石焼きと点心の店に自然集合。我々は、結構気が合っているのかも。

1226818391.jpeg このあと事件が。

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11月14日(金)
 
 
名古屋ブルーノートにて、小松亮太「リオとブエノスの果実」

 今回のレパートリーは、前にも書いたが、タンゴ、ショーロだけでなく、ミロンガ、カンドンベ、ボサノヴァ(ボサノヴァと言っても、アルゼンチン人のボサノヴァギタリストのボサノヴァだったりする)、と、南米大陸南半分の音楽をいろいろ採り上げている。カンドンベというのはちょうどブラジルとアルゼンチンに挟まれた国、ウルグアイのリズムで、今回やっている曲の中には、このウルグアイ出身のギタリストの演奏を参考にんさせてもらったものが、かなりある。アルゼンチンっぽくもなく、かといってブラジルとも違う。初めて音源を聞いた時は、アルゼンチン人でブラジル音楽の影響を受けている人か、と思ったのだが、まあ、当たらずとも遠からず、ということだったか・・。
 アルゼンチンとブラジルの真ん中、という意味では、今回小松さんと一緒に作った音楽の立ち位置も、まさにアルゼンチンとブラジルの真ん中、ということが言える。しかし、実際に出来上がった音楽世界は、恐らくアルゼンチン人のバンドネオン奏者とブラジル人ギタリストのコラボレーションで起こりうる音楽内容とは、随分違う様相を呈しているのではないだろうか。そうなっている理由は、ひとつには、これも前に書いたとおり、それぞれに経験してきた両国の音楽に対して、客観的に見ている部分がある、ということがあると思うが、もうひとつ、小松さんと僕とは、(あたりまえながら)日本人としての共通する感性があって、それがあるが故に、全然違う音楽的経歴を持ちつつ「言わずともワカル」部分を共有しているのだと思われる。小松さんは、「作曲すると、しばしばタンゴとは全然違う叙情的なメロディが出てくる」と言っているが、それは、僕も全く同じだ。そこに、「同族性」を感じる。

1226726334.jpeg ブルーノート系は、お食事が豪華。

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11月12日(水)
 
 

赤坂のスタジオにて、ゴンザレス鈴木さんプロデュースのコンピレーションアルバム、レコーディング。

 3人の女性歌手による「泣ける」J−POPナンバーのコンピ。アレンジと演奏で参加。この前、比屋定篤子&コーコーヤで参加したアルバムもそうだが、小編成によるこういう企画が、最近は多い。で、今回は4曲のアレンジと演奏を担当。アレンジと言っても、「ギターのみ、あるいはギター+楽器ひとつ、というシンプルな編成で」とのリクエスト。こういうリクエストも、僕の場合は大変に多い。僕も「ギター一本のみアーティスト」としての地位をいよいよ確立したのでしょうか。
 今回の歌姫は、aminさん、有里知花さん、ハミングキッチンのイシイモモコさんの3人。三人三様の魅力があって、こういう仕事は「伴奏ギタリスト」冥利に尽きる。なんだかいろんなレッテルを自分で貼ってるだけ、というカンジもするが・・。プラスワンの楽器として、ヤマカミヒトミさんのフルートと秋岡欧大先生のバンドリンに手伝ってもらって、思い通りのサウンドに完成。

ところで業務連絡ですが、11月16日の神戸木馬のライブ、既に満席になってしまったそうです。あとは立ち見のみ、ということで、、こういうご報告は、よろしおますな。それから、今更で申し訳ありません。Openは(出来れば)17:30
Liveは19:00スタートとなります。ネットでのお知らせとチラシでのお知らせの内容が、異なってしまっておりまして・・、いろいろごめんなさい。

1226501130.jpeg 有里知花さんwithヒットミー

1226501131.jpeg aminさんwithプーアール茶

1226501132.jpeg イシイモモコさんwith秋岡大先生

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11月9日(日)
 
 
モーションブルーヨコハマにて「リオとブエノスの果実」2日目

 今日で全6日10公演を消化。気がつけばこのツアーも、既に半分以上のところまできた。始まるまでは相当苦労することを予想していたのだが、予想に反して?大変ツアーを楽しんでいる。小松さんのおかげです。楽屋や飲み屋で彼とハナシをしていて、タンゴにせよブラジル音楽にせよ、その国のヒトではない、という「同じ境遇」が我々にはあって、その分、それらの音楽自体やそれらの音楽と自分との距離を、随分客観的に見ている、という点に、共通点を感じた。

 しかし、いつも一緒にツアーをする度に思うのだが、岡部洋一というのは、どうしてあんなに体力があるのか。連日のツアー、昨日も店を出たのが夜中12時前。全員疲労の極致のはずなのに、その後彼は朝の四時までバーにておじさん独り飲み。で、朝10時に起きて洋服のバーゲンに行ったのだそうな。食う量も半端じゃないのは前にもご報告したとおり。恐らく人間3人を養える程の量を、一人で食っているはず。岡部洋一のハラの中には、3人ぐらいオジサンが住んでいるらしい。

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1226248081.jpeg おじさん3人分

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11月8日(土)
 
 
モーションブルーヨコハマにて「リオとブエノスの果実」

 モーションブルーは、この春のエイウェイ・ウーさん&aminさん姉妹のライブ以来である。上海の次はリオとブエノスアイレスだ。オレは何モノなんだろうかね。
 しかし、演奏の方は、日々こなれてきている。特にブラジル音楽系のものに大きな進歩があって、「カリオカの夜」などは、ブラジル人と演奏する時以上の楽しさを感じるようになってきた。これは、小松さんやピアノの三枝さんが「ブラジル的アバウトさ」を楽しんでくれている、ということであって、アバウト隊長の僕としても、大変ウレシイ。

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11月7日(金)
 
 
浅草橋のギャラリーにて、NUU「おうちライブ」

 昼の「あずさ」にて東京へ。そのまま浅草橋のギャラリーへ。ここは、かつて市丸姐さん(知らないだろうなぁ。僕が生まれる前に活躍していた芸者姿の歌手さんです。)が稽古していたという古民家で、隅田川のほとり、凄いいい所である。ここではNUUは時々ライブをやっているそうで、限定20名ノーマイク完全生音という、やる相手もやる環境もここ数日とは究極に真逆の設定だ。
 最近NUUとはかつてほどの頻度で一緒にやることは無くなったが、その分、一回一回を味わいながら演奏することが出来て、これもまたよろし。途中、僕は頻尿退席した間に即興で「ササゴさんの唄」を歌ってお客さんを笑わせていたが、襖の陰で聞いていて、全部ホントにあったことだったので、余計におかしかった。NUUのこういう才能は、ホントに凄い。もちろんそれだけではないですけど。
 
 
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11月6日(木)
 
 

長野県岡谷市カノラホールにて、小松亮太「リオとブエノスの果実」

 昼前の「あずさ」で岡谷へ。今回のツアーは、ジャズクラブ系でのライブとホール系のライブとの二種類のパターンがあって、ホール系のコンサートでは、お客さんの入れ替えが無い分だけ多少レパートリーが多く、その多くなっているレパートリーの中には、今回の小松さんとの絡みの中で自分として最も神経を使う難曲も入っていたりする。福岡ビルボードのライブは一日二まわし計4回あったわけで、その中で演奏されたメニューは、既に5回の本番を経験したことになり、ホール系の場所でのみやるレパートリーとの「練熟度」の差も、少し気になりつつ、連日のスケジュールで疲労のピークを迎えつつ、ちょっと神経質な気持ちを抱きながらのコンサートだったのだが、最終的にはイイカンジに終えることが出来た。どうやらこのツアーも、ひとつの「安定期」を迎えつつあるらしい。
 「岡谷は何もない」という前宣伝だったのだが、終了後、メンバーと行った居酒屋は、実に秀逸。地元の蔵のお酒を飲みつつ、ハナシは韓国料理からアルゼンチンタンゴの現状まで、短時間の間に盛り上がりまくり。

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1226019512.jpeg 酔っぱらってピントが合わない。

1226019513.jpeg カメラを回して撮ってみたりする。

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11月5日(水)
 
 
昼のANA便で東京へ。一度家に帰って、その後、ショーロクラブに関する重用なミーティングへ。更に、先々月の「アラフォー企画」のレコーディングの打ち上げに顔を出して、帰宅。このくらい疲れると、かえってすがすがしい。まだまだツアーは続くのであります。

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11月4日(火)
 
 
ビルボードライブ福岡にて小松亮太「リオとブエノスの果実」出演2日目

 福岡3連泊は、大変危険である。何故ならここは「美味なる街」なので。全国にそういう街は散在するが、特に福岡は"横綱級"と言っていい。しかも、その実体が、ほぼ「炭水化物とアブラ」にある、という点が、問題を複雑にする。
 僕は多くのミュージシャンと違って上品に出来ているので、ラーメンには余り執着しないのだが、福岡だけは別で、時間があれば必ず行く店がある。「SラーメンAのれん」という名前のこの店のラーメンは、出汁の上辺5ミリをアブラの膜が覆っている、という大変なもので、かつて「爆食大魔王」と呼ばれていた頃の僕の、大のお気に入りであった。今回、久しぶりに行ってみた。
 ラーメンはそのようにヘヴィーなのだが、量自体はたいしたことは無い。空腹でもあったので、餃子もあわせて注文した。餃子も、「餃子の○○」みたいなでっぷりしたものではなく、小振りのカリっと焼いたものなので、両方でちょうどいいぐらい。ところが、食べ終わって、まだチャーシューが一切れ残って浮いている出汁を見ているうちに、もったいない、という想念がわき起こってしまい、つい「替え玉」を。これがいけなかった。
 もう、夜になっても胃がもたれたまま。全然消化する気配がない。そのままライブが始まってしまったのだが、ステージゲ○の心配がアタマをかすめる程、胃が重い。演奏自体は、3日目に入って、どうやら「攻め」に転じる程の余裕が出てきたカンジなのだが、もう二度と「替え玉」はすまい、という思いがアタマの中をチラチラするのを感じつつの、スリリングな演奏だったのである。
 もう僕は「爆食大魔王」などではない。みなさまも、今後はそこのところをご理解の上、おつきあいいただきたいと思います。

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11月3日(月)
 
 
 
ビルボードライブ福岡にて、小松亮太「リオとブエノスの果実」

 ツアー真っ最中。小松さんの音楽への対し方を見ていて、いろいろ思うところがある。まず、タンゴというのは(ということなのか、小松さんのやり方は、ということなのか、よくわからないけれど)もの凄く緻密に曲の内容を詰めていくのだなあ、という、ちょっとビックリな気分を味わっている。
 僕はブラジル音楽からそのキャリアをスタートさせて、今は「我流テキトースタイル」を確立している身であるが、ヘタをしたら僕の完成地点がタンゴ(あるいは小松さん)の出発地点ではなかろうか、というぐらい、小松さんの音楽は、掘り下げが深い。対して、僕は実にアバウトに音楽をやってきた。これは卑下をしている、というワケでは必ずしもなく、接し方の違い、とでも言うべきことで、そのアバウトさは、ブラジル音楽由来のものだと感じる。
 タンゴやカリブ系の音楽は、もの凄く厳格な「基本の形」があるように思う。しっかりした基本を元に積み上げていくモノは、様式美に溢れる。様式美に溢れるものは、磨くことによって光沢を増していくのである。ところがブラジル音楽は、その「基本の形」が無い。あるのかもしれないが、それは分かり易く「こうだ」と説明出来るものではく、やっているうちに何となく「こんなカンジなんじゃあないのぉ」と言う程度にいしか言えない、アバウトなものである。アバウトではあるが、「それは違う」ということも言えたりするので、「或る方向に向かってアバウト」と言い直すべきかもしれないが・・。そして、そうういうブラジル音楽の第一の魅力は、様式美や構築美よりも、まず「手触りの気持ちよさ」のような部分にあるのではなかろうか。
 小松さんと音楽をやっていると、自分がブラジル音楽の影響下にあることを、改めて強く感じる。早くにブラジル音楽の洗礼を受けた僕は、それ以外に音楽をやる方法を知らないままここまで来てしまったらしい。イイようなワルイようなハナシですな。
1225788116.jpeg 一応屋台にご挨拶

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11月1日(土)
 
 
滋賀県、びわこホールにて、小松亮太「リオとブエノスの果実」初日。

 この1ヶ月、随分時間と神経を使って準備をしてきたコンサートの初日。自分で書いてきたダイアリーを読み返してみても、やたら「勉強」という、自分にとっては珍しいボキャブラリーを連発しているのだが、まーそれだけマジメに取り組んだのであって・・。もちろん「タンゴ」(正確にはミロンガだったりカンドンベだったりするのだが)を初めて「間違えずに」演奏する、という高い理想を掲げてのツアー参加だったからこそ、これだけ一生懸命やったのだが、ブラジル音楽に初めて挑戦、というテーマを掲げている小松さんにとっても事情は同じで、相当神経を使う日々だった模様。細かいところはともかく、初日としてはどうやら「合格点」には到達したようで、正直ホっとしている。
 改めて曲目を並べてみると、タンゴ、ショーロ、ミロンガ、カンドンベ、ボサノヴァ・・、と、南米大陸の南半分の国々の音楽がずいぶんバラエティ豊かに採り上げていて、面白い内容になるのも当然、かどうかはともかく、少なくとも我々演奏者側は、何とか演奏を楽しむところまでは辿り着いたと思う。これから各地の皆様に見ていただくわけだが、乞うご期待、ということで、ひとつよろしくお願いします。

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