2007年3月の日記:[以前の日記]
 
 
3月31日(土)
 
 
渋谷のNHK放送センター内スタジオパークにて桑江知子さんライブ

 NHKに行く楽しみのひとつは、廊下などで、あれ?どっかで見た顔だな、というような人としばしばすれ違ったりすることである。特に食堂に行く時など、ついキョロキョロしてしまう。かつて八尋洋一(b)が「食堂にサカイワカコがいたーっ」と興奮しつつ楽屋に戻ってきたことなど、昨日のように思い出されるのである。いつだったか、楽屋に入ろうとして両隣の名札を見たら「ペギー葉山」と「水前寺清子」だった時などは、なかなか感無量であった。もしその時すでにこのダイアリーを始めていたなら、間違いなく写真つきでご報告したケースであった・・。
で、今日もある種の「期待」を胸に食堂に行ったのですが、誰もおりませんでした。ちと残念。
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3月25日(日)
 
 
福井県おおい町にて、EPOさんとイベント出演

 リハ中に、あれぇ、なんか揺れてるなぁ、と思ったら、能登半島に大きな地震が。北陸の日本海側は原発が多く、今日の会場にも放射能測定器が設置してある。このところ原発関連の不祥事が続いていたところでの、この地方での大きな地震。東京にいたのでは感じられない「切迫感」を、ちょっと感じました。(ちなみに、今日のイベントの主催が電力会社関連だった、というのも、なかなか・・。)
 それにしても奇異に感じたのは、テレビのニュースなどをみていて、原発についての言及が少なかったこと。東京や大阪にいて「どんなニュースを伝えるか」ということを考える側の人たちが、結構一番ドンカンなのかも、などと思いつつ。
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3月23日(金)
 
 

代官山「晴れたら空に豆まいて」にて、EPOさんとデュオライブ

 地方ではしばしばやっているのだが、東京で完全にデュオの形でライブをやるのは、すごく久しぶり。しかし、お客さんとの距離の近いこのお店では、なんかもう「普段着」というか「寝間着」でライブやってるような気分であった。途中でEPOさんの友人、国府弘子さんが飛び入り。国府さんとは「面識がある」程度なのだが、EPOさんをはじめとする共通の親しい人たちもいて、お互いの"人となり"についての知識は十分。最初から親密な雰囲気で、演奏を楽しめた。
 EPOさんとデュオを始めたのは、おそらく93年ぐらいから。一番多い年で年間80本以上やっていたこともある。僕の全ての仕事の中で、一番場数が多い組み合わせであることは確かであり、場数というものの「有り難み」をいつも感じる組み合わせでもある。その後、いろいとな状況を経て、最近また機会が増えてきているのは、うれしいことです。
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3月21日(水)
 
 
原宿クエストホールにて、畠山美由紀さん、Bofanaと、ジョビントリビュート出演

 お仕事の電話をいただいた時、つい「あ、その日、僕の誕生日。」とつぶやいてしまったため、大変?なことに。アンコールで思いがけず花束の贈呈を受け、その上ステージ上で年齢をバラされてしまった(最近はあちこちで42歳で〜す、とか、ウソ八百を言い垂れていたのである)。派手なことは苦手だと言ったのにいい。おまけに畠山さんには「オカラダを大切にされて・・」などと言われ、既に70歳の老翁になった気分。まあ、自己観察によれば、僕は、わざとヨロけて「おじいちゃん、大丈夫?」とか言われて、影でほくそ笑むようなタイプの老人になると思われるので、ある意味、理想的な展開とも言えるかも。
 ・・・、そういえば、そんな老人がいました・・。先頃亡くなったサンバカリオカの長老、ギリェルミ・ヂ・ブリート翁。彼もまた、若い女の子に両腕を支えられてヨロヨロとステージに出てきて、ヒトの見ていないところでは、一人スタスタ歩いているような老人であった。彼との浅からぬ因縁は当HPディスコグラフィー中の「全面参加」の項を見ていただくとして、花ひとつ手向けることが出来なかったのは心残りであったので、去年MACOちゃんがブラジルから帰って来ていた時に、献花か何か、こちらの気持ちが伝わる方法を考えてもらうようにお願いしていたところ、未亡人に「記念プレート」をお贈りすることに。それもまた日本的感覚では大仰なカンジがしないでもないが、取り敢えずブラジル側に気持ちが伝わることを優先しようと思ったのである。
1174539949.jpeg こういうメンバーと一緒にいると、爆食ぶりは目立たない

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3月19日(月)
 
 
 昨日は、某歌手親戚関係の集まりのお手伝いで、三陸海岸の志津川温泉へ。
 ともかく遠かった。仙台から車でも電車でも2時間近くかかる。でもって、そういう所は、しばしばとてもいい所なんである。ここも素晴らしい所でした。絶景、美味、美酒、温泉。旅は仕事の一部で、幾分感激減退気味なのだが、こういう場所に連れて行ってもらうと、旅仕事もまたヨシ、という気分になります。
 で、今日は夕方から、21日のジョビントリビュートのリハを畠山美由紀さん、BICと。全11曲。効率良く消化。最後にBofana を交えた曲を練習して、10時前に終了。チケットは、売りきれだそうです。
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3月17日(土)
 
 
大阪市東住吉区のホールにて、EPOさんのライブ

 東住吉区役所のホールでのライブ。楽屋に挨拶に来られる関係者の皆さんのしぐさ、言葉遣いが、何かに似ている。そう、昔懐かしいミヤコ蝶々さんやら浪花千栄子さんやらが使っていた言葉遣いや、昔ながらの大阪漫才の人達のしぐさとおんなじ。そうか、大阪や大阪人がどういうモノか知っているつもりでいたけれど、本当の大阪の文化というのは、この近辺(大阪市南部)まで来ないと味わえないのか、と、思ってしまったのであった。
 新聞記事によれば、最近東京でのクラシックのコンサート会場で、他のお客さんのマナーにキレてトラブルを起こす人が増えているそうなのだが、関西では同種のトラブルは全く無いのだとか。きっとディープ大阪の人々のそういった言葉遣いやしぐさの中に、人間関係をゆったりさせる「知恵」のようなモノが詰まっておるのではないか、と、ちょっと深読みしたりして。
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3月16日(金)
 
 
 旧知のテレビ関係者の招集を受けて、大阪でシミツの会合。一度は行きたかった鶴橋の焼き肉屋さん街へ。路地を入ったとたん、オッサンが道の真ん中で寝ていた。なんか懐かしい気分。裏通り全体の雰囲気も、家から近かったら入り浸ってしまいそうなたたずまい。ほっこりしますな。会合自体も、ちょっと楽しい内容。具体的になったら、ご報告しましょう。
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3月12日(月)
 
 
EPOさんと、茨城県民センターにて生協のイベントのライブ

 茨城県というのは、近いワリには、余り仕事をした記憶が無く、今日の水戸市も、ライブどころか、行くのも初めて。眠そうな顔して上野に現れたEPOさん、渡辺亮君とともに、「スーパーひたち」に乗車。
 このメンバーでのライブは、EPOさんの仕事の中でも、最も回数の多いもので、移動していても気楽なことこのうえない。雑談をしているうちに本番に。曲順も殆ど決めずに出て行っても、何の不安もない。そして「何だかラクだったね〜」と言いながら楽屋に戻ってくるのもいつもと同じ。今月はこのあとまだ4回EPOさんとのライブがあり、特に23日は代官山で久々の東京でのデュオライブ。楽しみです。
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3月10日(土)
 
 
宮城県白石市カフェミルトンにてDUO+2「ヤーソと不愉快な仲間達」ライブ


 ミルトン夫妻とは沖縄での「ミルトン祭り」以来なので、あんまり「久しぶり」の気分ではないのだけど、実は、僕にとっては1年半ぶりぐらいのミルトン登場なのであった。と言っても、登場人物の平均体力が若干衰えた以外は特に変わったこともなく、上等のライブ→上等の打ち上げ(上等の酒&就寝3時以降)→翌日は鴨蕎麦&温泉というパターンも変わりなし。久しぶりの白石を満喫させていただいた。
 さて、DUO+2について。僕が普段やっている活動の殆どは、歌手との一対一のデュオ、そしてショーロ・クラブとko-ko-yaという小編成インストグループによるもので、これらに共通するのは、「グルーヴを出すのもハーモニーを決めるのもオレが中心」ということ。自分ひとりでその場で決めてやればいい、という範囲が、大変広いワケですね。一方、今回のようなセッションはそういうワケにはいかない。昨日述べたコンビネーションの問題もだが、技術的にも、一人だったら避けて通る部分に、正面から向き合わないといけないことがいろいろ出てくる。実際、今回、「習得」ということについて、実はエライ苦労をした。凄く簡単に思えることがいつまでたっても全然弾けない。トシを食ってくると、今まで努力しなかった部分から崩れてくる、ということを実感。もうこういう形でやるのはやめようかと何度も思ったのだが、しかし結果的には、新たな技術的発見もあり、そういうことに出会わせてもらえる機会として、このセッションは自分にとって貴重だなぁ、と、取り敢えず前向きに考えることが出来るところにこぎ着けた。
 というワケで、お聞き苦しい点も多々あるかと存じますが、このセッション、今後も時々やる予定です。見捨てずに、今後ともよろしくお願いいたします。
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3月9日(金)
 
 
3/9プラッサオンゼにてDUO+2「ヤーソと不愉快な仲間達」ライブ

 前にも述べたとおり、弦楽器のアンサンブルというのは、難しい。まだ「ユニット」として、十分にアレンジや練習の機会を持てる場合はまだしも、今回のような「セッション」の場合、その場で相手が出している音に反応して全ての表現そしかたを瞬間瞬間で決めていかないといけない。そうなると、守備範囲が重なる7弦ギターと6弦のコンビネーションを作るのは、容易なことではないのである。本来は、よっぽど普段から一緒にやっていて慣れた相手であるか、よっぽどしっかり練ったアレンジを施していないと、成立するものではないものなのである。
 で、今日のデキだが、まー、上等だったかなっ。何度か一緒に音を出してきた経験が、徐々にものを言い始めてるカンジがした。これは、ヤーソの現場対応力の高さに負うところが大きいかも。また、塩崎愛理さんが入ったことで、サウンドにバリエーションがつき、秋岡先生を含めた全体的な集中力みたいなものも、向上したと思う。ちょっと心配していたのだが、結果的には、宇宙からの歌姫松田美緒の飛び入りも含め、お客さんにも僕らにも、納得の出来る夜になったのではなかいかしら。
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3月6日(火)
 
 

 福岡から「ヤーソと不愉快な仲間達」のリハをしに、大阪・CHOVE CHUVAへ移動。店に入ったとたん、何故か松田美緒がFM番組の収録をしていて、何故か有無を言わせずそのまま一曲演奏をさせられるハメに。どうなっておるのか。
 さて、「ヤーソと・・」だが、今回、新たに塩崎愛理さん(クラリネット)を入れて秋岡欧、ヤーソと4人編成でやることに。関西2名、関東2名という、リハ効率最悪な編成となったワケで、結果としてリハのスケジュールが全然合わず、関西2名+秋岡で東京にて、今日は笹子+関西2名で、という変則リハ2回で本番を迎えることとなってしまった。でも、やってみて、結構手応えはありましたよ。愛理さんのオリジナルも良かったし、ヤーソと愛理さんのデュオも聞き所があった。あとは、それぞれの個人の煮詰め方の問題、というカンジ。さあ、9日(プラッサオンゼ)10日(白石ミルトン)の本番、どうなりますでしょうか。
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3月5日(月)
 
 
  福岡にて、NUUライブ。
 
 久々に、納得度の高いライブとなった。1ヶ月前にツアーをやり、ちょうどそれがカラダの中で沈着?した頃、というタイミングの良さ、音響的なコンディション、演奏者のカラダや精神のコンディション、お客さんの反応などなど、ライブを左右する要因はいろいろあるけど、いつもこんなだったらいいのに、というカンジでした。福岡は、今年はいろいろありそうなので、ひとつよろしくお願いします。
 なお現地スタッフのT氏は、ミュージシャンの"餌付け"に命を賭けている、という評判のヒトで、福岡の「食」について、大変勉強させていただいた。ごちそうさま福岡。また来るからね。

1173162872.jpeg 昼の餌付け

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3月4日(日)
 
 
福岡、NUU友人宅にてプライベートライブ

 まるっきりの個人宅にてのライブ。流石はNUUのお友達。個人宅なのに、随分アトラクティヴなイベントが演出されていた。これまでも定期的に「宴」と称してライブを催してきたのだとか。お客さんも、そのお友達のお友達が中心なのだが、ちゃんと人数も集まる。世の中にはいろんなヒトがいるのだなあ、とカンシンしましたよ。
 ところでお客さんの中には、かのサ×ゲ×ジのお母様の姿も。お若く、ビジンであらせられ、ちょっとビックリ。「中原仁さんのブログに出てくる『爆食大魔王テビチギター法師』とは、ササゴさんのことですか?」と質問された。知りません。
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3月2日(金)
 
 

 家での仕事中、ふと魔が差して、YouTube でヤマンドゥーを見てしまった。今ブラジルで最も注目されているギタリストである。しかし、ナマでもみたことがあるけど、見れば見るほど凄いね。ハファエル・ハベーロも凄かったけど、並べて映像を見るとハファエルが普通に見えてしまう。
 しかしこういうのを見るのは、余り精神衛生に良くない。いったいワタシは今まで何をやっきたの?という、ちょっとアホらしい気分にもなってくる。僕らの世代よりも上の人達にとって、ブラジルのギタリストといえばバーデン・パウエルだったワケだが、これからはヤマンドゥー、ということになるのだろう。若い人達にとって、彼のようなギタリストが「標準」になるというのは、どういうカンジなんだろうか。そのうち「ヤマンドゥー的」な演奏をする日本人が現れるのだろうか。出来れば僕が引退してからにして欲しいわ。
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