2007年4月の日記:[以前の日記]
 
 
4月30日(月)
 
 

NUUレコーディング、オケ録り最終日

 ベースのコモブチ君、スタジオに着いたとたんから冴えない表情。車でベースアンプの積み降ろしをしていて、腰を痛めてしまったのだとか。更にブースに入ったとたん激しいアレルギー性鼻炎症状を発症。今日は彼にとって厄日なのか?しかし体調をものともせずに、谷川賢作さんとのトリオでじっくりした楽曲「やけど」を。これは「人生に対して希望を持って歩んでいこう」という曲なのだそうだが、オジサン三人ともあまり希望に満ちていない人生を歩んでいるので、なかなか大変?でした。
 次のオジサン岡部洋一登場。先日弦カルと鬼武みゆきさんとで録った「家族になろう」のパーカッションダビングを。岡部洋一のスタジオワークの凄さは、共演したことのあるモノはみんな知っているのだが、魔法のよう。彼が音をひとつひとつ加えていくことで、みるみる音楽が「立ち上がって」くる。その作業過程は、「岡部劇場」とでも言うか、本当に見ていて飽きることがない。全て勝手に構想して、こちらの予想を遙かに超えたものを作ってくれるものだから、彼がいなくなると困るプロデューサー、アレンジャーは、数多いはずですな。もちろん僕もその一人。
 さて、その作業が終わり、谷川さん作曲・アレンジの「すっぽんぽん」を、コモブチ、岡部、笹子でベーストラックを録り、3管によるブラスセクションのダビング。派手で楽しい曲に仕上がる。
 ここで、恒例の「NUU母料理」による夕食。前回の「あかり」レコーディングの時からNUUのお母様に食事を差し入れていただいているのだが、これが、豪華・美味。ハピネススタジオのHさんに至っては「お母さんと結婚させてくださいっ」とNUUに申し出たという程のシロモノなのである。
 夕食後はオジサン全員にコーコーヤ黒川紗恵子を加え「いつもの道」を、ちょっとジャズフレーバーを交えて。「すっぽんぽん」でハイになりすぎてグッタリしているNUUも最後の力をふりしぼって歌い、短時間でOKテイクを出す。これで、今回のオケ録りは全部終了。5曲の唄入れを残すのみとなったわけだが、実はまだ「シミツのイベント」がひとつある。これは事後にご報告しましょう。腰を押さえて満身創痍のコモブチ君の「あー楽しい一日だった」という最後の一言が、今日の一日の「締めくくりの言葉」でした。
1178040520.jpeg コモブチ沈没

1178040521.jpeg 岡部洋一劇場

1178040522.jpeg 谷川さん、おかずの取り方がメタボ。

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4月28日(土)
 
 
 本日はTDのみの予定の日。考えてみれば当ページの読者の大多数は業界関係者じゃない(はず)なので、TDと言われてもピンと来ないですね。レコーディングのプロセスというのは、まず音を録って、全ての音を録り終えると、次にTD(トラックダウン)をおこなう。録った音の音量や音質、バランスなどの調整をして、その曲を完成させる作業のことです。
 普通でも1曲につき数時間を要する、レコーディングエンジニアにとっての腕の見せ所の作業。僕らプロでデューサーやアレンジャーは、エンジニアさんにいろいろ注文を出したりおおまかな方向性を指示したりするのだが、しばしばエンジニアさんの方が耳が良かったり音楽が見えていたりするので、あまり図に乗るとハジをかく。
 ちなみに、最終的に全部の曲のTDを終えた後でマスタリングという作業を行って完成させる。このマスタリングというのは、TDされ個々に完成させた楽曲の、全体のバランスや曲間のスキマの秒数などを整えて、そのCD全体のマスター音源を作る作業のこと。これが終わって初めてそのCDの音源が「完成」したことになる。
 で、今日ですが、「あけび」「うためうた」の2曲のTD終了。これで6曲TD完了。ついでに、コーコーヤ黒川さんに来てもらって、チラっとリハも。
1177848469.jpeg NUUがスタジオに持ってきた中国茶の説明文。笹子のポル語は、日本語で言えばこんなカンジかと。

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4月27日(金)
 
 
 NUU新譜レコーディング6日目。本日は「せっけん」のTD。何度聞いても、NUUはヒドイおんなやなあ、と思うような内容の曲である(笑)。で、本日は、コーコーヤの久しぶりのライブがレコーディングよりも前に決まっていたので、後ををNUUに任せて広尾のJICA(国際協力機構)地球広場内のカフェフロンティアへ。
 特に江藤さんとは久しぶりだったので、とても新鮮な気持ちでリハに入ることが出来た。メンバー全員機械オンチなのでPAの使い方がわからず音作りに手間取ってしまい、会場の音環境に耳を合わせるのにもちょっと手こずってしまったが、本番では、満員の熱心なお客さんに助けてもらって、まずまずのところに落ち着けたかな。しかし、こういうケースでPAを手伝ってくれるヒトがいると助かるな。誰かいないかな、PAさせてくれるならお金は要りません、なーんて、奇特なことを言ってくれるヒト。いるわきゃねえか。
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4月26日(木)
 
 

 昨日は4日にオケを録った3曲のTD。思いのほか時間がかかってしまい、終電に。で、今日は、23日に録った曲のうち、「スープ食べよう」の歌入れと、ギターとのデュオによる「あけび」の録りを。自分の録りはここ数日では「あけび」だけで、あとは、あーでもないこーでもないとヒトの仕事に文句をつけていればいいだけなのに、この蓄積疲労感は何なんだ?
 というワケで、終了後無性に日本酒が飲みたく(あんまり関係ないか)なったのだが、生憎ウチの近くには深夜営業している手頃な飲み屋が無く、やむを得ず帰宅。ウチの中に残っている酒を検証。焼酎ウイスキー系の気分ではなかったのだが、他のものが全然無く、封の開いたシェリーがあるのみ。で、ソイツをゴクリと飲んでみると、既に「飲み物」ではなくなっていることが判明。ううう、気持ち悪い。気持ち悪い気持ちのまま就寝。
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4月24日(火)
 
 
NUUレコーディング3日目

 これからしばらくは、川崎のハピネススタジオにて地味な作業が続く。今日は、4日に録った夏秋文彦さんアレンジ作品のうち、「小春」「小鳥とさるすべり」の夏秋さんご自身によるダビングと、NUUの歌入れ。
 「小鳥とさるすべり」は、保育園児の歌声の入ったもの凄く楽しい曲に仕上がった。「小春」は、友人の娘さんをテーマにした曲なのだが、これ,相当いい曲ですよ・・。今回の作品の中でも、もっとも訴える力のある曲のひとつかも。
 今日のダビングでは、小春ちゃんのおじいさんが使用していたアコーディオンが演奏されたのだが、これが骨董品のようなシロモノで、「トンボ」という日本のメーカーの、最初期のものではないかと思われる。もう随分ガタが来ているようで、演奏ノイズが凄く、録り方には苦労しました。
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1177477892.jpeg ハピネスHさんご自慢のムスメ

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4月23日(月)
 
 

NUUレコーディング2日目。
 4日のセッションについて、今日は2日目。まずはセンチメンタルシティロマンスを迎えてのセッション。この人たちは、まさに大御所と呼ぶのが相応しい実力派大ベテラン集団なのだが、もの凄くカジュアルな肩のこらない人たちで、レコーディングの間中笑いが絶えないのである。初めにこの曲「スープたべよう」をアレンジした時、彼らの暖かいロックサウンドが自然にアタマの中に浮かんできたので、思い切ってお願いしたのであった。最後にコーラスを入れてもらったのだが、コミックバンドでもないのに、そしてカッコイイことをやっているのに、見かけはヘタなコミックバンドよりおもしろい(ごめんなさい)。その様を見ながらドラムの野口明彦さんが「セサミストリートの人形劇みたい」とつぶやいていたが、ホントにそんなカンジでした。
 次に鬼武みゆき(P)さんと渡辺亮君(Perc)が登場。奄美大島の朝崎郁恵さんのお話からインスパイアされて出来たという「うためうた」を、笹子を交えて。とても深いこの曲を、じっくりまったりと。更にNUUの人格が疑われる内容を持った問題作「せっけん」を、ギターと亮君のフィルムケース・パーカッションで。う〜む、NUUって、こんなことを考えてるオンナなのか・・・。
 そして弦カルと鬼武さんのピアノによる「家族になろう」。この弦カルのメンバーの皆さんが・・・、究極的に「ギャル」な皆さんでした。みなさん、茶髪に可愛いお化粧でばっちり決めていらっしゃる。チェロの友納真緒さんが沢田穣治の仕事をしたことがあるそうで、その沢田さんと僕がバンドをやっていると知った友納さん、他のメンバーに、そのことを説明しているのが隣室から聞こえてくる。「沢田さんっていうオモシロイオジサンがいてね・・・」クスクス、オジサンだって・・。オジサンそのものか・・。
 ともかく一日の間に、これだけ違う種類の日本人を一度に見ることが出来、大変楽しめたのであった。
1177401756.jpeg センチ&NUU

1177401757.jpeg セサミストリートみたい?

1177401758.jpeg 女子カルテット

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4月20日(金)
 
 
リハなど

 17日には、久しぶりにコーコーヤ?(「ko-ko-yaという表記は止めたっ」と黒川さんがひとりで言ってる)のリハを。どうやらレコーディングも決まりそうで、ゴンチチ・ゴンザレス三上さんのレコーディングの参加曲が京王電鉄のCFで使われることは既にお知らせしたが、その時の画面クレジットにko-ko-yaの名前も出していただけるというウワサもあり、状況に薄日が差してきた感もある。ライブの方は、4月27日のJICAライブ、5月10日プラッサオンゼ以降、またしばらくお休みをいただくことになるが、レコーディングに向けて万全を期す為、ということで、ご理解の程を。
 で、昨日はko-ko-ya黒川さんと、カラオケ屋リハ。なんだか最近ボルテージの高い黒川さんは、矢継ぎ早にオリジナルを作って来る。時期は決めずに、内容が充実してきたらいっぺんデュオでライブをやろうと言っているのだが、このぶんだと夏頃には「デビュー」出来るかな。やる気になった時の若けぇモンはどんどん伸びるんで、こちらも楽しみ。
 若けぇモンと言えば、最近リオの"若けぇモン" からもコンタクトが。Talita Miyuki Kurodaさんといって、日系人でMPBを歌う歌手。Mario Seve が目をかけている新人で、リハ音源を聞かせてもらったけど、うまいっす。音楽の分野でも、やっと日系人が参入出来るようになってきたということか。音楽文化は人間のベーシックなところに染みついているものだから、完全に「ブラジル」に融け込むのに何世代かかかるものなのかも。機会があれば、レコーディング、コンサートなどで是非共演をしましょう、というご提案。もちろん、異存ナシ。
1177039823.jpeg Talita Miyuki Kuroda

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4月15日(日)
 
 

座間味島にて、桑江知子さんのイベント

 桑江さんと座間味とは浅からぬ因縁があり、座間味のイメージソングを作った時は、年に7回も座間味に通ったそうである。今回は、年に一度桑江さんが企画している沖縄ツアーの行程として、30人ものお客さんを引き連れての、座間味観光を兼ねたライブ。島の港の中にある広場で、桑江さんのライブを中心に、地元のバンドの演奏、琉舞、民謡など、盛りだくさんの内容のイベントだった。
 島に到着したとたん、断続的な大雨にみまわれたが、午後には日が差し始め、夜には星が瞬く絶好の野外イベント日和に。ここのところ慢性的な水不足に悩む座間味島にとっては恵みの雨でもあったようで、村長さんの挨拶でも、桑江さんが観光客と雨とを一緒に連れてきてくれた、というコメントが。

 座間味といえば、かつてシュノーケリングをしていて眼鏡を海に落としてなくしてしまったことがある。で、その2週間後にセンチメンタルシティロマンスの先輩諸氏が座間味に訪れてその眼鏡をあとから探してくれていたというハナシを聞き、大変恐縮したことがあった。実は今進行中のNUUのレコーディングで、そのセンチに1曲演奏をお願いしており、大変楽しみにしているのである。
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4月14日(土)
 
 
那覇市桜坂劇場にて、比屋定篤子ライブ

 昼間、S公園を散策中、岩陰になにやらチョロチョロと動くものが。よく見ると、長いシッポを持った小動物が2匹、岩場を駆け回っている。ははあ、イタチか、と思いつつ、写真を一枚。その写真を沖縄在住の知人に見せたところ、マングースではないか、と。山原地域でマングースが増え、ヤンバルクイナなどの在来種に大きな被害が出ている、というハナシは聞いたことがあったが、那覇にもいたのですね。S公園は那覇では唯一と言ってよい、自然が残されている地域だが、決して広いわけではなく、あれがマングースであれば、あの程度の広さでは、地域の生態系は相当変質してしまってるだろうなぁ、と、心配になってしまった。
 で、夜、気を取り直し?ライブへ。この日も、なんだか大変良い出来で、自分にうっとり?してしまう。集中力のバイオリズムが、いいところに来ている模様。比屋定さんともども、ちょっとオイシイ所にいるカンジ。いつまで続くか。5月の東京、そしてその後に来るべきレコーディングまで持続出来ればいいのだが。
 さて、打ち上げで行った飲み屋「E」には、入れた覚えの無い笹子名義のボトルが。「テビチギター、内臓脂肪、笹子」と書いてある。お、よく見ると、その下にはエヌユーユーなるサインが・・・。
1176728595.jpeg 謎の生物

1176728596.jpeg 「テビチギター、内臓脂肪、笹子」

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4月13日(金)
 
 
コザM-frogにて比屋定篤子ライブ

 昼はホテル近くのT食堂にて、「肉おかず」を。しかしこのネーミング、どうです。食ってみたくなりません?と言っても、要するに肉野菜炒めなんだけどね。何を食べるかは、沖縄における楽しみのひとつ(つうか、最大の楽しみ)なんでございます。
 で、夜は比屋定さんとライブだったんですが、なーんだか調子がいい。とても集中度の高い演奏でした。お客さんの数がちょっと・・、というカンジでしたが、こういうライブを見ないで沖縄のヒトは何見てるんだろ、と、ゴーマンの一発もかましたくなる気分。比屋定篤子は「沖縄の宝」なので、ひとつ大事にしてやってください。
1176529417.jpeg 「沖縄の宝」

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4月12日(木)
 
 
昼過ぎの便で今年二回目の那覇へ

 もう夏日になっているかと思いきや、けっこうさわやか。Tシャツ一枚で歩いていてちょうどいいぐらい。さっそくお約束の食べ物を食べ、しかるのちに某公民館内「すみれの間」にて比屋定さんとリハ。「すみれの間」は、古い公民館ビルの中の畳の一室。最近リハをやる時はここでやっているのだが、思わず昼寝したくなるような、ステキな空間なのである。
 リハが終わったあとは、ゆるゆると散歩し、ゆるゆると馴染みの地元素材を使ったイタリア料理のお店で夕食。ゆるゆるとホテルに帰り、ゆるゆると就寝。那覇に来ると、なぜか全てゆるゆるになる。
1176389329.jpeg てびち。懲りんやつだね、オレも。

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4月11日(水)
 
 
川崎のハピネススタジオにて、ko-ko-ya黒川さんとリハ、その後ハピネスH氏と飲み

 最近音楽活動にひときわアグレッシヴになっってきた黒川さんから、いっぺんデュオライブを、という申し出を受け、取り敢えずリハを、ということで、ハピネスレコードのスタジオをお借りしてリハを。その後、ハピネスH氏と飲み。いろいろ有意義なお話しを聞かせていただいた上、ko-ko-yaのレコーディングについていろいろありがたいオハナシをいただく。トータルに大変有意義。具体化したら、またご報告します。
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4月8日(日)
 
 
江古田蓮華寺にて、NUU "花祭り献楽"ライブ

 随分前に桜は開花していたので、今日までは保つまい、と思っていたのだが、どうやらギリギリ間に合い、花吹雪舞い散る庭を見ながらのライブとなった。
 このお寺の本堂の床下には、お経を響かせるためのドームのようなものが埋められているそうで、生音ライブとして史上最高?と言ってもいい程に、演奏しやすかった。音が、自分の「手の中」で踊っているカンジ、とでも言おうか・・・。大きな音から小さな音まで、完全にその場で生きて飛び散っているのが実感できる、すばらしい「場」であった。お釈迦様に感謝、ですね。
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4月6日(金)
 
 
青砥のアイリスホールにてNUUとイベント出演

 東京に来てもう30年近くなるが、いまだに東の方のことは全く不案内である。それは西東京出身のNUUも、名古屋出身のマネージャーSさんも同じことで、この「青砥」という地名をどう読むのかが、まずわからない。NUUは「あおなめ」と読んだ。都の西北の大学出身といってもそんなモンです。そういや「馬喰町」のことも「ウマなんとか町・・」と言ってました・・。
 今日は2月に吉祥寺でやった昭和の歌コンサートのレパートリーの中から「スーダラ節」と「小鳥娘」をやったのだが、ギター一本でもやっぱりイイカンジであった。本当に「昭和歌謡」の似合うNUUさんなのである。
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4月5日(木)
 
 
新譜

 もう4年近く前だろうか、リオでマリオ・セヴィのレコーディングににショーロクラブで参加したことがあったが、やっとその作品が日の目を見た。
 「1)マリオの曲を、2)エポカ・ヂ・オウロ、メストリ・アンブロージオ、ペドロ・ルイス&パレージ、アクアレーラ・カリオカ、バチクン、ノ・エン・ピンゴ・ダグア等等の個性的なサウンドの中で、演奏する、そしてその個々別々のサウンドが、マリオの音楽の中に統一的に配置される、という、なかなかのコンセプトによるもので、その「個性」の一つにショーロ・クラブも選ばれた、というわけです。」という内容の作品なのだが、先日、その発売記念ライブの情報などがマリオからメールされてきた。(詳細については追ってショーロクラブHPにてご報告予定。) 
 で、いつも困るのがポルトガル語なのですね。
 僕は一応ブラジル音楽のヒトということに、巷ではなっている。しかし実態は、20年ほど前に1年弱程ブラジルで活動しただけで、それ以降は仕事では何度かブラジルに行ってはいるが、プライベートで行ったのは一度きり。ポル語も、何も勉強せずじまいで、最初に行った時に生活の中で覚えただけのままなのである。で、その後あまり頻繁に使う機会も無く、おまけに語学の勉強は親のカタキほどにキライ、というワケで、どんどん忘れる。もともと不完全なものが更に櫛の歯が欠けたような状態になってしまっていて、そこにいきなりポル語のメールが来る、つうのはねえ、結構苦痛なんですな。
 まあ、向こうもそんなに難しいことは書いてこないので、内容を理解するのはそう大変ではないのだが、返事を書くのが大変。昔はそれでも友人に聞くなどして出来るだけ正確なポル語で返事を出すよう心がけていたのだが、最近はもうそんな暇もないので、「エイヤッ」という気分で、文法無視のブロークンメールを書き殴って出してしまっている。きっと「おら、あのCD好くのことあるよろし」みたいな内容になっているに違いなく、書いていて大変ゲンナリするのである。

 ところで 新譜といえば、ゴンチチ・ゴンザレス三上さんのソロアルバムが先頃発売された。で、その中の笹子アレンジ・ko-ko-ya演奏参加の1曲が、5月からの京王電鉄のCMに採用された模様である。最近あまり「世間様」と関係しない活動に終始している感があったので、ちょっとウレシイ。
1175747968.jpeg 「casa de todo mundo」Mario Seve

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4月4日(水)
 
 
永福町のスタジオにてNUUレコーディング

 新譜レコーディング、始まり始まりぃ〜。というワケで、初日である。今回の僕の立場は、何曲かのアレンジ・演奏・ディレクションおよびアルバム全体のプロデュースをNUUと一緒にやる、というもの。で、今日は夏秋文彦さんアレンジの楽曲3曲の録りの日で、僕は演奏をしない。見ていて、時々横からエラそうに口を挟めばよい。大変ラクチンなのである。
 レコーディングでの演奏の仕事は90年にショーロクラブの初録音をした頃からたが、アルバムプロデュースの方は94年が初めて。その時、当時のショーロクラブのプロデューサーから「どうです。プロデュースの大変さもわかったでしょう」と言われたのだが、ココロの中では「演奏の方がよっぽど大変だぃ」と思ったのを覚えている。もちろん本当の意味での「プロデュース」とは、その作品をキッチリ「売る」までが仕事なのであろうから、そういう意味では僕はあまり無責任なことを言い垂れている場合ではないのだが・・。
 今回のレコーディングも、今日の3曲を聴いただけでも、もう「成功間違いナシっ」な出来である。いっぱい売れたらいいなぁ。誰か売れる方法教えてくれ。←無能プロデューサーの独白。

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1175747775.jpeg 「ベースのおにぎりさんです」NUU

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