2008年5月の日記:[以前の日記]
 
 
5月31日(土)
 
 
谷中ボッサにて、コーコーヤライブ

 来月のCD発売に向けて、いろいろあわただしくなってきたコーコーヤの、約1ヶ月ぶりのライブ。谷中ボッサは、名前は前から聞いていたが、お邪魔するのは初めて。谷中、という場所も魅力的なら、谷中ボッサも、なかなか居心地の良いスペースであった。食べるモンも美味でした。
 しかし、コーコーヤ、最近やる毎に、チカラがついたなあ、と、感心する。自分のバンドを褒めてどうするよ、と突っ込まれそうだが、毎回のライブに手応えを感じる。
1212332950.jpeg メイプルチーズケーキの至福

1212332951.jpeg 谷中の夜の蝶

line
5月30日(金)
 
 
横浜、モーションブルーにて、Wei Wei Wuu with amin ライブ

 aminさんとは、既に何度かステージを共にして、大分様子がわかってきたのだが、お姉さんのWei Weiさんと、ちゃんとした形でワンステージをともにするのは、初めて。アレンジの段階で、二胡という楽器の「向き不向き」についてのきっちりした認識を欠いたまま作業を進めてしまったので、リハでは大層Wei Weiさんにご迷惑をかけてしまったのだが、本番は、大体狙い通りの所に着地。ああ、ホっとした・・・。
 出番前に、Wuu姉妹から、メンバーそれぞれ、自分の名前の中国語読みを教わっていた。僕のササゴというのは、中国語では「シーツー」と読むのだが、「シーツー」と呼ばれたのは、大学以来である。
 大学では、僕は何故か文学部に所属していた。文学部というところは、第二外国語のコマ数がやたらに多い。僕は「ブラジル音楽部」を勝手に創設していたので、そのような外国語に関わっているヒマは無く、最も意味が簡単に理解出来そうな中国語を選択して、更にありとあらゆる非合法な方法を駆使し、単位をかすめとっていたのであった。
 中国語なんて一生関わりはないと思っていたのが、齢50にして中国の人達と音楽をやり、どうやら今年中には、中国に演奏しに行くことにもなりそうである。あの時ちゃんとやっておけば、、とは、別に思わないけれど、「人生の奇遇」というものを感じないでもない。授業の時、出席を中国語でとっていたハセガワ先生の「シーツー」という声は、ハッキリと記憶に残っている。真面目そうな人だったなぁ。不真面目な学生で、申し訳なかったなあ、と、ちょっと思ったりして。
1212202319.jpeg

line
5月24日(土)
 
 

比屋定篤子と行く関西の旅、その七。名古屋、オキナワAサインバーKOZA。

 長かったツアーも、これが最後。比屋定さんと8日目、NUUさんのツアーと合わせると、8日の夕方に東京を後にして以来、である。大変気楽なメンバーとの旅ではあったが、やはり長旅はボディブローのように、カラダに来ている。
 比屋定さんとは、MCでも散々言われていたとおり、もう11年目。比屋定さんにとって、恐らく今までのライブの8割以上は僕とのデュオ、ということになろう。僕にとってのライブの回数としても、ショーロクラブやEPOさんとのライブに次ぐ多さだと思うが、流石に、今まで、こんなに続けて一緒にやったことは無かった。そして今回、そんなに続けてやった結果、内容的にも、相当「融通無碍」というか、良いところに行けたと思う。もう、どっからでもかかってきなさい、の気持ちである。
 というようなことを考えながらの会場入り。実は、こういう時の「ゆるみ」が、結構コワイ。思わぬ所で、ヘンなボケをかましてしまうことが、往々にして起こるのだ。・・・・・、まあ、大きな失敗はありませんでした・・・。以上っ。
 音楽の内容以上に、今回のツアーでは、「ライブ屋」の原点を思い出させてもらえることが、多々あった。土地土地の主催者との、直接のやりとり、動員を気にしたり、お金を一生懸命計算したり、という、もう最近は余りタッチしていなかったことに、二人で取り組んだことで、比屋定さんだけでなく、僕にとっても、いろいろ思いを新たにすることが出来たと思う。各地の皆さん、ありがとうございました。またやりますので、よろしくお願いします。
1212028945.jpeg

line
5月23日(金)
 
 
比屋定篤子と行く関西の旅、その六。神戸 cafe FISH。

 kissFMの朝の番組に二人で出演。その後4時半の会場入りまでポッカリ時間が空いたので、"我が街" 神戸を案内することに。いくつかの「観光コース」を提示したのだが、結局「山のてっぺんから神戸市街と大阪湾を一望に」なるコースをご案内することに。かつてショーロのフェスをやったこともある移住センター裏から"太子の森" という名前のついた、僕が神戸にいる時の定期散歩コースでもあるハイキングコースを通って、死ぬほど汗を流しつつ、神戸中心部の背後にある市章山の頂上へ。その後、毛虫だらけの道を再び市街地に下り、南京町で点心の昼食。仕事前だが、これはもうビールを飲むしかない、と意見一致。こんなにうまいビールを飲んだのは久しぶりだったぜ。
 今日は、Saigenji、関西のグループLA TURBOとによるKOBE SONARなるイベントである。会場のcafe FISH は、神戸港の一角メリケンパークの入り口にある。既にいろいろな人と何度もやっていて、気楽な場所のひとつである。会場に入ったら、SaigenjiとマネージャーのT社長が既に来ていて、久しぶりに賑やかな雰囲気に。演奏の方は、昼間の大活躍で適度に脱力していて、ラク〜なカンジに。今回は本当にどの場所でも内容がいいのである。自分で言うことでもないが。
 自分の出番のあと、Saigenjiのパフォーマンスを久しぶりに最後まで見せて貰った。彼は、もはや歌とかギターとかいうことを越えたひとつの「発振装置」みたいなもんだね。それもブルドーザー並のパワーを持ったところの。比屋定と僕が演奏した後にSaigenjiが出てくる、という流れには、何だか、我々が一生懸命額に汗して手植えした田圃を後ろから来たブルドーザーに全て整地されてしまう、みたいな圧迫感すら、感じさせられるところがある。凄い人です。しかし、その「凄い」Saigenjiと、アンコールでのジョイントで全く遜色無い存在感を発揮していた比屋定さんも、相当な所に来ている、ということを、今回、客席で客観的に見て、再確認した。彼女も、もっと活躍してないとウソですな。
 その後、中華料理屋で打ち上げ。事前に比屋定さんと「明日はまだライブがあるのだから12時には席を立とう」と申し合わせるも、いろいろ楽しく、1時に修正、更に1時15分に再修正、結果的には、1時25分にしぶしぶ退出。

1211611772.jpeg

1211611773.jpeg

1211611774.jpeg

1211611775.jpeg ブルドーザーくん

line
5月22日(木)
 
 
比屋定篤子と行く関西の旅、その五。京都SOLE CAFE。

 昼前の便で空路伊丹へ。伊丹からいっぺん神戸まで戻り、荷物を軽くしてから夕方の電車で京都へ。SOLE CAFEは、京都の北西端、紫野(金閣寺などの方向)にあって、どこから行くにも、ちょっと遠い。京都駅から地下鉄に乗って北山まで行き、そこからタクシーに乗るつもりだったのだが、天気もいいし、せっかく京都まで来たんだから歩こうか、というハナシになり、北山通りを延々歩くことに。万歩計の数字を十分に上げたあたりでお店に到着。
 ここ、SOLE CAFEは、一昨年?NUUとやったお店。その時は、電車の時間の都合やらライブレコーディングの段取りやらで、殆どお店の方とお話しできなかったのだが、今回は、いろいろお話しをすることが出来、とても「好きな場所」のひとつとなった。実はこの日が今回のツアー中、動員的に一番厳しいことがわかっていて、どうなることか、という気持ちを持っての京都入りだったのだが、お店の雰囲気もお客さんの雰囲気もとても良く、演奏もツアー当初からの充実感を維持することが出来、満足して京都をあとにすることが出来た。動員については、次回、是非リベンジしたい。京都の皆様、よろしくお願いします。
1211611347.jpeg 苦手の小さい飛行機

1211611348.jpeg 比屋定篤子、鴨川を越える

line
5月21日(水)
 
 

比屋定篤子と行く西日本の旅その四、松山Buena Vista

 朝からずっと部屋で仕事。外はいい天気なので、松山城やら道後温泉やら、行きたい所はいろいろあったのだが、ともかく仕事が間に合わないのでしょうがない。暗い部屋でうごうごと作業をしていたら、比屋定さんから携帯で「道後温泉、行きませんか〜っ」という電話が。松山城のてっぺんからかけてきているとのことである。比屋定さんは、今回、万歩計持参で旅をしていて、あちこちを散歩しては、今日は7000歩だ昨日は1万歩だと、毎日報告してくれる。携帯と言えば、彼女は普段携帯を持たない生活をしているのだが、今回はお母様から携帯を借りてきて、旅をしている。かかってくる電話がお母様のお友達からばかりで、全然自分にかかってこない、と、文句を言っている。
 夕方にポン川村さんのFMの番組に出演して、ひとしきり「テビチばなし」に花を咲かせてから、会場のブエナビスタへ。ブエナビスタは、市街地のはずれにある海辺の素敵なカフェ。去年の7月にはNUUさんと訪れ、大雨警報の中でライブをやった、思い出の場所でもある。今回は、まあまあの天気で、美しいとのウワサの夕日も拝むことが出来た。心配された客足も、直前になってぐっと伸び、今日も沢山のお客さんの前で、演奏することが出来た。全く有り難いことである。しかし比屋定さんのノドは強い。4日目になるのに、全然衰えないどころか、より声が出てきている部分もある。なんだかやたらに元気である。どうなっておるのか。
1211436147.jpeg

1211436148.jpeg

line
5月20日(火)
 
 
比屋定篤子と行く西日本の旅、番外。

 尾道から本四連絡橋経由、バスで松山へ。昔初めて松山に行った時は、フェリーを使って随分時間がかかったものだったが、今では、尾道からなら2時間でついてしまう。ゆったり座れる高速バスでお客さんもまばら、殆ど疲れることなく松山に到着。
 早速松山の会場Buena VistaのマスターSさんの出迎えを受け、Sさんに連れられ、FM愛媛、南海放送ラジオの番組に、それぞれ生出演。さらに取材を一本受ける。FM愛媛のスタッフには、昔から何かとお世話になることが多く、スタジオでも顔見知りの人がチラホラ。比屋定さんはソニー時代以来の松山なのだが、スタッフ諸氏がみんな自分を覚えてくれていることに、大層感激していた模様。
 夜はFM愛媛でDJをやっておられるポン川村さんのお店で、「テビチ好きのササゴさんには、是非これを食べてみていただきたい」という言葉とともに、オックステールならぬ、ピッグテールの料理をいただく。これは・・・・、ビールのつまみに、なかなかいいかも。しかし、僕はこれまでの生涯、いったい何頭分のブタの足をを食ってきたのか、と、遙かな思いが。来世はブタとなって償いをするハメになるのか。(これ、前にも書いた気がしてきた・・・。)
1211435930.jpeg 素嬪逆光歓迎

1211435931.jpeg

line
5月19日(月)
 
 
比屋定篤子と行く西日本の旅、その三、尾道、cafeさくらさくら

 午後の新幹線で福山へ、在来線経由で尾道に。車窓からチラリと、映画「時をかける少女」に出てきた風景らしきものが見えたのを確認しつつ、尾道到着。今日の会場は、駅前近くのカフェ「cafe さくらさくら」。今回は、ライブをプロデュースしていただいたNさんとも「さくらさくら」とも初対面で(Nさんとは、実はお会いしていたと後に判明、また忘れちゃってたよ)、どういうことになるのか全く予想出来ずに、不安を抱きつつの尾道入りだったのだが・・・。
 いや、全てに素晴らしいところでした。まず丁寧なご挨拶をマスターTさんからいただき、出していただいたコーヒーが大変美味。プロデュースのNさんも、無駄のない動作てきぱきと仕事を進めておられる。本番が始まるころには、満員のお客さんでギッシリ。とても熱心に聞いていただき、今日もまた素晴らしいライブに。カフェライブというのは、お客さんの年齢層が似通っているという傾向があるのだが、こちらのお客さんは老若男女隔てないカンジ。終演後にお話を伺っても、とても深くキッチリと聞いていただいていたのがわかった。文化度の高い土地柄なのであろう。そして終了後は、マスターの奥様手作りのオイシイお料理の数々。娘さんの作られたチーズケーキが、これまた絶品・・。
 インディー系のアーティスト達は、仲間のアーティストの情報や紹介、あるいは当たりをつけての直接オファーなどなど、いろんなやり方で主催者を捜しながら、実にくまなく日本中を廻っている。初めて行く場所でどのような扱いを受けるか、は、本当に "賭け" みたいなもんであって、時には随分ゲッソリしつつその街を後にすることもある。逆にアタマの下がるような受け入れ態勢を作っていただき、それ以降継続的にその土地、その主催者とおつきあいをするようなケースも、少なくない。かつて僕もそういうツアーを何度もやり、その中の何人かの主催者は、今でも自分にとって、とても大事な友人であり主催者である。今回のツアーでは、久しぶりに当時のいろいろなことを思い出す。

1211272200.jpeg

line
5月18日(日)
 
 

比屋定篤子と行く西日本の旅その二、大阪、ロカリテ

 今回のツアーのブッキングについて思い悩んでいた時に、たまたまゴンチチのゴンザレス三上さんから別件でご連絡をいただいて、その際、軽い気持ちで、どっか良い所、大阪で無いっすかぁ?などと言ってしまい、律儀な三上さんに随分お手数をかけさせてしまったのであったが、「ササゴさん、このお店ならササゴさんと比屋定さんのイメージにピッタリです」と、紹介していただいたのが、このお店。後で聞いたところでは、三上さんもそれまで一回しかお店に来られたことは無かったそうで、流石はお目が高い、と言うべきか。
 お店自体も雰囲気のあるいい空間なのだが、音響が、素晴らしいのである。普通にノーマイクで音を出して、不足感が全くない。目の前50センチのところにいるお客さんから、最後列にいたマスターまで、きっちりと音が届いていたそうだ。
 というような素晴らしい環境の中、満員のお客さんの前で、今日も「大快調」持続、であった。どこまでコケずに続くか、こうなってくると、ちょっと楽しみである。終演後大阪のオッサン達と飲み屋で打ち上げ。
1211164923.jpeg

1211164924.jpeg

line
5月17日(土)
 
 
比屋定篤子と行く西日本の旅その一、岡山、城下公会堂

 昼過ぎに三ノ宮まで比屋定さんを出迎え。比屋定さんは、神戸はソニー時代にプロモーションで訪れて以来10年ぶりだそうだ。今回は神戸に泊まりながら、岡山、大阪でまずライブ。その後、尾道、松山を回り、再び神戸基点で京都と神戸でライブ。最後に名古屋に移動する、という、ちょっと複雑かつ大変ハードな旅となる。CDを山ほど抱えながら行商のように各地を廻る、というのは、比屋定さんにとっては初めての経験なのだが、こういう活動こそは、我々にとっての「原点」なのであり、いろいろな実りを我々にもたらせてくれる「はず」である。
 我が実家で1時間ほどリハをして、すぐに新幹線で岡山へ。会場の城下公会堂は、去年の夏のNUUツアーでお世話になった所で、その時点で既に比屋定さんのツアーの時にはお世話になるようお願いしていた。比屋定さんとは、家が沖縄と神奈川に離れている、ということもあって、いつも「久しぶり」の状態からコトが始まるので、最初は "おっかなびっくり" な気分を拭うことが出来ないのだが、お店のスタッフやオープニングアクトを務めていただいた歌とギターのデュオ「もちことまるこ」さんがいい雰囲気を作ってくださっていた、ということもあってか、、出だしから「大快調」。初日にして、大満足なパフォーマンスになった。なんだか、とてもいいツアーになりそうな予感がする。予感だけで終わらないことを祈る。
line
5月16日(金)
 
 
アッコルド神戸にてNUUライブ

 一晩家ですごして、今度は西へ。一週間余り続いたNUUツアー最終日である。ここへ来てやっと演奏が落ち着いてきたなぁ、と思ったら、もうオワリかぁ、というのが、正直なところ。自分の中では、NUUの充実ぶりと、自分の体力のヘロヘロぶりがやけに目立った一週間であった。さぁー、明日から「比屋定篤子8日間の旅」だぁ。気分はうきうき、からだボロボロ、状態である。明日の岡山から24日名古屋まで、ちゃんと出来たらおなぐさみ。
1210961149.jpeg

line
5月14日(水)
 
 
石巻「自分の木」にてNUUライブ

 福島から在来線を経由してお出迎えの車に乗り換え。途中、松島瑞巌寺をちょっと観光させていただいてから石巻着。今回のライブの主催者の皆さんは、地元の喫茶店に集まる仲間達。「PA」の意味も知らなかった、というハナシで盛り上がっていたけれど、要するに完全な "シロート" の人達である。
 喫茶店に集まる仲間達の主催、ということで連想するのは、信州の小蕪亭でのライブの主催者の皆さん達。やはり「全くのド・シロート」の皆さんだが、記憶に残るような素晴らしいライブを、何度も主催していただいている。東京から行きにくい小都市でのこのような皆さんの活動が、コマーシャリスティックではない活動を行っているアーティスト達にとってどれだけ助けになっているか、計り知れない。そして多分、その地域にとっても、きっちりしたアーティストのパフォーマンスを目の当たりにすることは何らかの刺激になるだろうし、主催者の皆さんご自身にとっても、年に何度かの「お祭り」として楽しめる、特別の機会になっているのではないかと想像する。
 ライブの主催は、特にノウハウを持たない一般の方々にとってはとても大変な事だと思うが、その「実り」も、決して小さくはないと思う。こういったライブに参加させていただく度に、普段の「仕事」には無い充実感を、その土地土地の主催者の方々と分かち合える喜びを感じる。
1210837431.jpeg

1210837432.jpeg これが「ベタな石巻」だそうです。

1210837433.jpeg Sさん、生涯の夢たるウニかち割りを初めて食べるの図

line
5月13日(火)
 
 
福島、マジノアールにて、NUUライブ

 一日ゆっくり過ごして、夕方にお店入り。ここはショーロクラブで何度もお世話になっている場所で、僕にとっては大変気楽。ショーロクラブでいつもお世話になっているRさんの仕切り、という点でも、「通常営業」的気楽さが更に高まるのであった。
 NUUさんの方も、草野心平CD制作以来集中を高めて一直線に進んできたのが、一昨日の心平記念館でのコンサートの成功によってイッキにゆるんだカンジ。ピーンとはりつめた雰囲気から、へっへっへ、という「抜けた」カンジへ大転換した模様。ライブも、すご〜く肩の力の抜けた、へっへっへ、という雰囲気の、楽しいものとなった。
1210750742.jpeg

line
5月12日(月)
 
 
 今日はいわきから福島市への移動日。アリオスのスタッフに車で送っていただく。まず小名浜に立ち寄り、港の食堂で魚介類メシ。すごい美味。で、今後ライブをやる可能性もありそうな小名浜の水族館に立ち寄る。夕方まで、「こんなに水族館を楽しんだミュージシャンは初めて」とアリオススタッフに言われる程楽しんで、一路福島へ。福島で何故か沖縄料理を食べて、一日を終了。仕事は無かったので、普通はダイアリーは更新しないのだが、NUUのお母様が、ムスメの様子をササゴさんのダイアリーで知る、とおっしゃっていたそうなので、ご報告まで。NUUさんはお元気です。
1210654303.jpeg

1210654304.jpeg

1210654305.jpeg

line
5月11日(日)
 
 

草野心平記念文学館にて夏秋文彦さんを加えてNUUライブ。

 今年は「国際カエル年」である。カエルの鳴き声の詩が多い草野心平さんの記念館にも、当然ながらカエルにちなんだ展示物がいっぱい。駆け足で展示作品を見せていただいたのだが、蛙のような極小のモノと宇宙的な大きなモノを対比した詩世界に、感動。ブンガクに縁のない僕も、思わず詩集を買ってしまったのであった。
今回のコンサートは、先日制作した草野心平の詩をモチーフとしたアルバム『つんつん つるんぶ つるんぶ つるん』の、制作披露を兼ねている。ので、収録した全ての作品を上演する。アルバムの中では、例の「わひわひわひの14人」と、もうひとつ夏秋さん作曲の作品の中でもコーラスが必要であるので、企画段階でそのことを指摘、いわきの側で、14人を集めていただいた。それともうひとつ、また別の夏秋さん作曲の作品でジャンベが絶対必要、ということで、こちらは僕がパーカッションデビュー。どちらもハラハラドキドキな内容だったのだが、実は一番ハラハラドキドキなのはNUUご自身だったのであった。
 そらそうです。「8曲全てが初演、という経験は初めてです」というぐらいなので・・。コーラスの面々もそれは同じ。普段人前に立つことなど殆ど無い人達なのだから。ウシロから緊張のオーラが背中に突き刺さってくる。思わずジャンベを持つ手も震えるのであったが、基本的にはコーラス万全。ジャンベもプロかと見紛う程の出来(ではなかった、という意見も多数)。
 で、NUUさんなのだが、この人の凄いところは、歌詞カードを見ない、というところにある。何曲その場限りのカヴァー曲があっても、必ず完全に覚えてきて、きっちりと歌う。覚えてしまわないと、歌が血肉として自分の中に定着しない、というような理由だったと思うが、僕が知っている歌手の中でも、そこまで徹底しているのは、NUUさんだけであろう。今回も、もちろんのこと、全ての詩を覚えて本番に臨まれたのであったが、僕がジャンベを叩く曲で、野菜の名前41種類をイッキに列挙するところがあって、リハやレコーディングでは一度も間違えなかったのが、ついに本番で撃沈。ストーップ!と叫んで、やりなおすことに。こういう時の気持ち、わかりますか?前からは敵の大群、うしろは断崖絶壁、というカンジ。もう目をつぶって敵に体当たりするしか道は無い。ここでウシロを向いてしゃがみ込んでしまっては、「明日」は無いのである。死ぬほどハラハラしたのだが、結局は正面突破、ことなきをえたのであった。
1210653020.jpeg

1210653021.jpeg

1210653022.jpeg

1210653023.jpeg

line
5月10日(土)
 
 
「育英舎こどもたちのためのミニコンサート」「ゆうやけワンコインコンサート」連チャン。
 
 「育英舎」は小学生を中心とした寄宿舎。お客さんはそこで寄宿生活を送っている少年少女達。「いかりがわ」は洋品店の二階のスペース。お客さんは地元の老若男女。普段とはあまりにも違う環境でのライブに挑戦し続けるNUUさん。
 かつてEPOさんがメジャー的な活動から僕とのデュオを中心とした個人活動に切り替えた頃、二人揃ってまるで求道者のように、ハードなシチュエーションのライブにぶつかっていっていた時期があった。もちろんフロントに立ってお客さんと「対決」しなければならない歌手の大変さは、歌手のケツの陰にかくれて演奏するだけの伴奏者とは比べるべくも無いのだが、僕にとっても、その頃の経験があるので、どんなシチュエーションに出会っても、余り動揺することは無くなった。そしてEPOさんの ”客前芸人” としての「筋肉」のぶっとさは、この時期の経験によって出来上がったものと思っている。
 いわき市での、アリオスの企画による実に様々なシチュエーションのライブは、同様の意味で、NUUさんに、もの凄い「筋力」をつける機会を作っていると思う。
そしてハードでありながらも、同時にアリオスやいわきの人達の暖かい目に見守られながらのこのような経験は、NUUさんにとって、将来、素晴らしい財産になるのだろうと思う。カエル作って遊んでいる場合では無い。
1210650450.jpeg

1210650451.jpeg

1210650452.jpeg

1210650453.jpeg

line
5月9日(金)
 
 
詩人・草野心平生家にてNUUライブ

 今日から三日間、いわき市の芸術文化交流館アリオス主催の、NUUライブ。メインイベントは、11日の、草野心平記念文学館における、「NUU、草野心平をうたう」なのだが、それまでの2日間でも、3カ所にて小ライブを行う。
 本日は草野心平生家におけるライブ。広くもない日本家屋だが、きっちり修復されて、誰でも見学出来るようになっている。どこにでもあるような、山と緑に囲まれた田舎の風景。こういう場所に来ると、なんだかノンビリしてしまうのは、日本人の習性なのかね。スタッフの皆さんに作っていただいた、取れたてのタケノコ、手製の切り干し大根やおにぎりをいただき、すぐ近くの心平さんのお墓にお参りをして、本番までの時間を過ごした。
 こちらでは、今でも心平さんの詩を中心とした多くの集まりが催されているそうで、そういう方々中心に老若男女多数集まっていただいての、ノーマイクノーPAライブ。日本家屋は音を吸ってしまって残響が足りないのではないか、と危惧したが、天井が高く、よく音が響いて、音響的にも申し分の無い内容となった。
1210384577.jpeg

1210384578.jpeg

line
5月4日(日)
 
 
大阪フェスティバルホールにて佐藤竹善さんの誕生日コンサートのゲストで出演のaminさんの伴奏(説明が長いっ)

 小規模な音楽ばかりやってるので、大会場での仕事は余り多くない。フェスティバルホールは、多分8年ぶりぐらい。aminさんの出番は、アンコールの1曲目にソロ、2曲目に竹善さんとデュエット、という、オイシ過ぎる扱い。竹善さんは、毎年この時期にこのコンサートをやっているが、どちらかと言えばいろいろなゲストを呼んで楽しんで貰う、というコンサートにしている模様。aminさんが呼ばれたのは、先日録ったデモ音源を聞いて気に入ってくれた、という経緯だそうである。
 フェスティバルホールは音響が良くて、そこでギター一本での伴奏というのは、相当気持ちがイイ。「ジョアン・ジルベルト状態」ですからね。で、大層気持ちよく1曲目を演奏させていただき、2曲めの間奏ギターソロの部分の最後の"ジャラ〜ン"と弾き放つ部分で、思いっきり別のコードを弾かせていただきましたっ。トホホホホホ・・・。
 もともとウソを沢山弾くタイプなのだが、最近何でも無いところで妙なマチガイをすることが多くて、困っている。我が生涯最大のマチガイは、十数年前、信州の野外のコンサートで、南こうせつさんの前座でEPOさんとデュオで出演した時のこと。5000人の大観衆の前で、モノの見事にアタマがマッシロになって、4小節ぐらい、全部ウソを弾いたことがある。その時のショックは相当なもので、今でもその曲を演奏していてその部分にさしかかると、いや〜な気分になる。
 たまに他のギタリストの演奏を見ると、ドイツもコイツもなかなか間違えやがらない。あれは、どういうふうにしてるんだろうか、と、フシギに思う。
 
1209958029.jpeg aminさんの上海土産。ウーロン茶と「パンダチョコ」。「ダイアリーのネタにどうぞ」と、お気遣い。

1209958030.jpeg

line
5月3日(土)
 
 
昼、コーコーヤ新譜のマスタリング、夜、柏にて桑江知子さんライブ

 去年の秋に録ってから随分時間が過ぎているのだが、何分今回の録音の方法がきわめて特殊だったこともあって、いろいろ時間もかかり、工程も普通のレコーディングとは随分違ったものになっている。しかし、取り敢えずこれでメンバーの手は離れ、最後の落とし作業を残すのみ、という所にまでこぎ着けた。録音方法に凝っただけあって、柔らかい気持ちの良い音に出来上がった。7月24日発売(予定)である。やれやれ。そして同時に、アルバムタイトルを決める、という最も難しい作業も、今日ムリヤリ終わらせた。沢山の候補名があがったのだが、結局今日の思いつき(こういうことは常に「思いつき」なのだが)で決めた。よろしいんじゃないでしょうかね。
 で、そのままスタジオを出て柏へ。スタジオWUUにて、桑江知子さんとのライブである。桑江さんとは、先日の「狂乱の北谷ライブ」以来なのだが、今回は場所の雰囲気も手伝ってか、大変落ち着いた雰囲気でスタート。前半はバラード系の曲中心で、久しぶりに桑江さんの歌のジックリした部分を、伴奏しながら楽しむことが出来た。しかし、二部で三線が入ったあたりから、またもや怪しい雰囲気に。お客様の中にウチナンチュの方が数名おられたのだが、やはり恐るべきはウチナンチュの驚異的マイペースぶり。まるで喫茶店に一緒に来ているかのようにステージ上の桑江さんに話しかけられたりする。それやこれやで、一瞬、またもや「狂乱系」に行くか?と手に汗握ったのだが、最終的には穏便に終了。
1209875695.jpeg

line
5月2日(金)
 
 
手嶌葵さんレコーディング

 手嶌さんとは、半年ぶりぐらいなのだろうか、今年の夏に発売される新譜のうちの2曲のサウンドプロデュースの依頼である。前回は彼女とのデュオと、鬼武みゆきさんのピアノと3人、という、大変シンプルな内容だったのだが、今回はベースやパーカッションも入れて、という「お題」を、ディレクターN氏からいただいていた。   
 そういうワケで、鬼武さん、誠司(パーカッション)加瀬達さん(ベース)ヒットミー(フルート)というメンツに集合してもらった。いずれもつきあいの長い慣れた人達で、そういう相手とでないとちゃんと音楽が作れない(ような気がする)。あんまりそういうことを言っているとギャラが下がってしまいそうだが、要は、音楽的にも個人的にも気心が知れた仲間と、楽しく音楽を作っていきたい、つうことなのであって・・。
 で、今回の「ホームラン」は、そのうちの一曲で、ヒットミーにアルトフルートを三声で入れてもらったことであった。アルトフルートの音色って、深くふくよかで理知的で優しく、僕の女性の好みと完全に同じ、というくらい好きだ。苦手の「三声」なのだが、ヒットミーに任せれば素晴らしいモノを作ってくれるのも、去年の比屋定さんのレコーディングの時の経験で既にわかっている。手嶌さんの声はとてもデリケートで、管楽器のような音の立つ楽器を入れると歌の邪魔をしてしまう、ということが起こる。管楽器を入れるとすれば、アルトで三声しかないっ、と考えた上でのアレンジだったのだが、ドンピシャにはまったのであった。
1209797170.jpeg

line