2008年8月の日記:[以前の日記]
 
 
8月29日(金)
 
 
中目黒楽屋にて、vice versa とコーコーヤのジョイントライブ

 vice versa というユニットは、編成はボーカルとギターのみというシンプルなものだが、技術力が高くて、ある種「器楽的」なアプローチが出来る、という"武器"を持つ。その点で、コーコーヤとの対バンには、他のボーカルユニットとのジョイントには無い種類の期待が出来ると思っていたのだが、実際にやってみて、やっぱりな、というカンジであった。彼らのパフォーマンスの最後の2曲に、ウチの(と言うか、えーと、コーコーヤの、ですね)江藤さん、黒川さんが参加したのだが、そのサウンドは、日本のボーカルものでは余り聞けないタイプの魅力に満ちたものだった。
 かつてブラジルでギンガのユニットのライブを見たことがあるが、その編成がギターにクラリネットとソプラノサックス+パーカッションという、何だかちゃんとしたサウンドになるの?みたいなもので、実際にはその編成でものすごく面白いサウンドを実現させていた。種類は違うけど、彼女達4人で作るサウンドを聞いて、それを思い出させられた。ウチの女子二名が参加することで、vice versa の魅力もより引き立っていたし、「ウワモノユニット」としての女子二名の魅力も引き立っていた。良い相性だ。今後も貸し出しましょう。マージンは免除します。
 で、僕のウクレレデビューの方だが、意外にも?ちゃんと弾けた。というか、結構上手かったのではないかと思うのだが、どうか。これで引退してしまうのは少し惜しい気もする。しかし、オトコは引き際が肝心なのである。
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8月27日(水)
 
 
amin レコーディング最終日
 6月から2ヶ月に渡って断続的に進めていたaminのレコーディングも、今日で僕の係は終了。結局何曲に関わったのだったか・・・。よくわからない・・、というのも、曲数が多すぎて、果たして全曲今回のアルバムに納めるかどうか、まだわからないのであった。
 今日のレコーディングは、amin の温めていたモチーフに僕がメロディを加えて完成させた2曲。1曲目は厳しいリズムの八分の六拍子の曲を、岡部洋一(perc)、コモブチキイチロウ(b)に秋岡欧のバンドリンを加えたメンツで。まあ、この世界はこのメンバーの「おはこ」というやつで、何の問題も無く、終了。2曲目はボッサをもっとゆったりとした空間的なリズムにしたような曲で、こちらは秋岡に変わり鬼武みゆきさんにピアノで入ってもらった。この世界も、このメンツにとって「何も言わずともわかる」世界のもの。最後の2曲が、もっとも普段の自分に近い世界観のものとなった、というワケであった。
 ところで、aminはつい数日前まで上海に帰っていたのだが、帰る前に「お土産は何がいい?」と聞かれ、「上海に行ったらコレ食わにゃ」みたいなモノがいい、おねだりをしておいた。で、買ってきてくれたもののひとつが、月餅。コレが、青海苔の月餅とか、塩の月餅とか、中華街などで売っているやつとはひと味違って、大変不思議な味覚のものなのであった・・・・。

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1219935655.jpeg さあ、どうぞ。

1219935656.jpeg うう、おいしい・・。

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8月26日(火)
 
 
NUUのライブ音源の編集作業

 NUUと夏秋文彦さんと会うのは、6月のライブ以来である。「僕は捨てられたのね」などと憎まれ口をたたきつつ、作業へ。今日は、その6月の「生まれた日」2daysライブのDVD用の音源の仕上げ作業。細かくは業界秘密?なので書かないが、音源にいろいろ「お化粧」を施しつつ、6時間ほど作業を。いや、しかしライブ音源として、これはなかなかのモノですよ。歌も演奏も、今まで録ったライブ音源の中でも相当いいたぐいだと思う。来春発売だそうですので、お楽しみに。
 僕を捨てた?後も、NUUは精力的に活動を続けていたようで、忙しくてホームページのダイアリーを更新していないそうである。今まではそういう時も、僕のこのダイアリーを見れば、おおよその動静はわかるので、NUUのお母様はいつもこのダイアリーでムスメの無病息災を知るらしい、というハナシは前にも書いたが、最近はそういう事情なので、それもかなわなくなった、と、お困りだとか。大丈夫です、お母様、NUUさんは今日も元気で、生きてました。
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8月25日(月)
 
 
青山で、松田美緒、秋岡欧とライブ。ゲストsaigenji。

 行く途中、松田美緒と電車の中で遭遇。富山のイベント帰りだそうで、疲れた顔をしていた。バイーアの巨匠ドリヴァル・カイミが先頃亡くなったのを受けて、ドリヴァル・カイミ特集をしようと、8曲のカイミの曲と、それ以外に3曲の新曲(つまりやる曲の半分以上が初めての曲)をする予定だったのだが、リハーサルをするのもしんどそうで、結局多くの部分が「本番の集中力」に委ねられることに。
 しかしながら、こういう展開に、我々はめっぽう強いんである。案の定、尻上がりに調子があがり、曲によっては、相当深い所まで到達できた。で、そこへsaigenji 登場。いきなりフォルクローレ2曲を、松田美緒との凄いオリジナリティ溢れるDUO演奏で聞かせてくれて、次に、キーFで、といきなり言われてギターに苦労しつつも「トラヴェシア」を。最後に即興も含め数曲を全員で演奏して、見る側にとっても演奏する側にとっても大変おもしろかったライブを締めくくることが出来た。
 常々感じているのだが、松田美緒とsaigenji の二人こそは、僕より下の世代の中で、唯一、100パーセント脱帽出来る、これまでの日本人には見たことの無い強くて個性的な能力を備えた「新型」なのだ。この二人が揃うライブには、もっと注目すべしきでしょう。

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8月22日(金)
 
 
溝口肇さんのレコーディング

 だいたい年に一度ぐらい呼んでいただくチェリスト溝口さんのレコーディング。このくらいの周期で会っていると、なんか互いの「老け具合」がよく見えるカンジで、ハナシはつい血糖値やら中性脂肪値やらに行ってしまうのである。××キロも太ったよ、、とぼやいていたけど、確かに少し「ふくよか」になったかなぁ、って、人のことは言えませんが。
 今日の曲は、かの名曲「世界の車窓から」のボッサ風ヴァージョン。メンバーは、古川初穂さん(P)、鳥越啓介さん(Bs)、三沢またろうさん(Perc)という、名前は知っていたけれど初顔合わせかそれに近い人ばかり。最近の僕のスタジオワークでは珍しいことだが、さすが皆さん「プロっ」というカンジで、あっという間に仕上がってしまった。初顔合わせで、ああいうふうに音楽が出来る、というのは、なかなかスバラシイことです。
 出来上がった音を聞きながら、溝口さん、「みんなウマイねえ・・」とつぶやいていたが、その言い方が、ちょっと「おばさん」っぽくて印象的だった。溝口さん、ヘンなこと書いてすいません。


1219515672.jpeg とは言え、やっぱりオレより大分カッコイイ。

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8月21日(木)
 
 
vice versa とコーコーヤのリハ。

 8月29日の中目黒楽屋でのジョイントのためのリハ。
 vice versa(http://viceversa.jp/) の石塚さんはNUUのお友達で(この二人の毒舌のぶつけ合いはなかなか面白い、とのウワサ)、数年前にNUUのライブの時に紹介してもらった。その後、NUUとのライブで、既にジョイントも経験している。ギターのマツオさんもバリバリの実力派だし、コンビネーションの良い"聞いて飽きない" ユニットだ。
 で、そのジョイントであるが、もちろん単独演奏だけでなく、いろいろ混ざったりもする予定なのだが、個人的ハイライトは、「人前ウクレレ演奏デビュー」かな。実は僕が一番初めに手にした楽器はウクレレだった(推定3歳)のであり、考えてみれば50歳にしてデビューというのは、少し遅きに失した感無きにしもあらずなのだが、まあ、死ぬまでに一回ぐらい人前で恥をかくのもいいか、と・・。いやいや、ちゃんとやります。比屋定篤子よりは上手く弾く自信もある。
 リハのオワリに、江藤さんの誕生日を祝って、石塚さんとマツオさんが即興のパフォーマンスを披露してくれた。江藤さんは感激の涙。それを見て石塚さんも歌いながら感激の涙。それをぼーっと見ているマツオさんと僕。オトコというのは、概ねこういう時に反応が悪いんだよな。

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8月18日(月)
 
 
松下奈緒さんレコーディング

 ソニー時代のショーロクラブ担当Mさんからのお仕事。松下さんはご存じのとおり、人気女優としての顔とピアニストとしての顔を併せ持つ。ボッサ系の曲を、ということで、作曲段階からお手伝いさせていただいていて、そのままサウンドプロデュースを担当。で、今日はオケ録りである。
 場所は、久しぶりの乃木坂ソニースタジオ。ここのところインディーズ系のレコーディングが続いていたので、スタジオの贅沢ぶりが、なんだかまぶしかったりして。それはともかく、岡部洋一、コモブチキイチロウにスティーヴ・サックス、サポートに鬼武みゆきさんという慣れたメンバーで、ゆっくりと時間をかけていろいろ試しながらのレコーディングとなった。
 ここのところ、自分が全部プロデュースするのではなく、大事な部分に「部分的」に関わる、という作業形態が、aminさんのレコーディングなども含め続いているが、これは結構神経を使う作業なのだ。だから、出来上がったモノを聞いていて「よかった」と言ってもらえるのは、ひときわうれしい、というか、ホっとするのです。
1219143684.jpeg 松下さん、スラッと背が高くて、岡部と並ぶと「団子と串」みたいだった。

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8月16日(土)
 
 
山形、文翔館にて、アンサリー ライブ

 昨日の夕方にアンさん一家とともに山形入り。さっそく恒例の天童のお蕎麦屋さんに、山形ブラジル音楽普及協会会長夫妻に伴われ繰り出す。決してお酒の嫌いで無いアンさんも、美酒、美食に満足そう。前回の山形の時の記憶も含め、山形=美味しい、という情報がアンさん夫妻の記憶にシッカリと刻まれたもよう。
 で、今日は去年の比屋定さん以来の文翔館ライブ。「何を話していいかわからない〜」という、いつもながらのアンさんのヘンなMCが妙にオカシイ、というお約束の展開どおりのライブ展開に、今日は、アンさんのご主人、飯田さんのトランペットが加わって、更にヘンなMC展開に。飯田さん、アンさんに「オチはつけてください」と突っ込まれていたが、アンさんがそれを言う、というのは、どうなのか。まあ、いい(ヘンな?)夫婦です。


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1218900892.jpeg 明日が28歳(自称)の
誕生日だそうです。

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8月12日(火)
 
 
吉祥寺ストリングスにてコーコーヤ ライブ

 CDデビューを果たして以来、いろいろな方々が、いろいろな所でコーコーヤのことを知って、ライブを見に来てくださっている。今日も、初めてコーコーヤのライブに来てくださる方も多く、満員の盛況であった。しかし「デビュー」というのは、いいですね。お客さんにとっても、自分たちにとっても、とても新鮮な気持ちになれる、特別の期間なのかもしれない。随分前に忘れてしまっていたことを、いろいろ思い出させてもらっている。
 ところで、すいません、パソコンがブチ壊れ、サブのパソコンのネットも状態もヘンになって殆ど使えなくなりました。ダイアリーの更新、しばらく不自由になるかもしれません。


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8月10日(日)
 
 
葉山一色海岸「UMIGOYA MANA」にて、amin ライブ

 つい10日前に葉山海岸でライブをやったような・・・、という気がするのだが、気がつけば、また葉山の海岸に漂着している僕なのであった。今日はaminさんとのデュオ。昨日はブラジル、今日は中国である。日々世界旅行なのだ。いいだろ。
 海岸でのライブというのは、やっているうちにだんだんアタマがボーっとしてくる、という特性がある。海風に吹かれ、ビールの一本も入ったら、もう何が何だかわからなくなるのである。実はaminさんとは、デュオでフルサイズのライブをやるのはこれが初めてで、そもそも今夜のレパートリーは、二人でやるのは初めて、という曲が殆どなのであった。にもかかわらず、やっぱりボーっとなる。海仕事は、人を眠らせる何かがある。
 で、かすかな記憶によれば、その中にはユーミンの曲が2曲あって、気がつけば客席の最前列にはユーミンがいて、一緒に曲を口ずさんでいるのである。あれは夢だったのかなあ。夢と言えば、近隣在住の小沼ようすけ君が横で一緒にギターを弾いていたような気がするのだが、あれも夢だったのかなあ。まあ、だいたいそのような一日でございました。

 さて、業務連絡が。明後日、12日の吉祥寺ストリングスのコーコーヤライブ、まだ残席があるそうです。是非聞きに来てください。9月10日の池袋・鈴ん小屋のコーコーヤライブ、もっと残席があるそうです。是非是非、聞きにきてください。
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1218386679.jpeg 夢ではなかったらしい。

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8月9日(土)
 
 
青山プラッサオンゼにて、ジョゼ・ピニェイロ&BOTO 20周年記念ライブ2日目。

 昨日に倍するボルテージのライブであった。疲れちまったい。そもそも、服部正美さん・渡辺亮君・石川智にオリジナルメンバーのno-rioを加えた総勢4人のパーカッション隊に対して、ボトムに位置する音階の出る楽器は弱音楽器であるところのガットギター一本、という編成は、随分、というか、ドハズレに非常識なことなのである。つまりBOTOは非常識なバンドなのである。うん。
 それでもリハ段階から「みんなでサウンドを作りましょうっ」みたいな "呼びかけ" をしつこい程に繰り返し、何とかサウンドのバランスを取ろうと心がけたのであったが、いざ、音楽が始まってしまうと、パーカッショニスト達はもう止まらない。チラリと横を見ると、みんな目玉が中空を睨んでるカンジになっていて、あ、あいつらイッてる、というのが、わかる。その「野獣さ加減」がまた絵になっていて、見てるだけなら大変に面白いのだが、こちらの消耗度はハンパではないのである。
 しかし、ああいったブラジルの田舎のフォルクローレのリズムをあれほど本格的にたたき出せるバンドは、ブラジル本国以外には無いのであはないだろうか。いつも思うのだが、日本人のこの好奇心の強さとか熱心さというのは、何なんだろうか。不思議なわたくしたち、である。
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1218386338.jpeg コドモもイク。

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8月8日(金)
 
 
青山プラッサオンゼにて、ジョゼ・ピニェイロ&BOTO 20周年記念ライブ1日目。

 1988年8月8日に八ヶ岳のイベントで初めて演奏をして以来、20年目である。当時は「若者達」の範疇にいた我々も、気がつけば相次いで50を越えた「熟年」世代に突入している。ま、若い時に楽しくやっていたことが、今でも楽しくやれているというのは、随分シアワセなことなんであろう。当時からのメンバーもいて、石川智やコーコーヤ女子達もいて、という「世代間交流」がある、というのも、「同世代よがり」にならないためにもいいことだと思っている。
 20周年ということで、ジョゼもいつも以上にやる気満々。えらい沢山の曲を選んできて、リハ、本番でそれらの曲を全部やったら、もの凄く疲れた。BOTOをやって疲れる、なんてことは、昔は無かったなぁ。まあ、しょうがないか。これが明日もある、と思うと、ウレシイようなツライような、ヘンな気分である。レパートリーのうち、今日やらなかった曲もいっぱいある。明日は明日の「楽しみと疲れ」があるのであろう。
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8月7日(木)
 
 

青山プラッサオンゼにて、比屋定篤子デュオ

 今日から3日間、プラッサオンゼに貼り付きである。中原仁さんによれば「里帰り週間」だ。確かに、プラッサオンゼは、僕のプロとしてのスタートの場所であり、いろんな意味で今でもお世話になっているという、特別な場所である。更に最近密かにウレシイのは、誰と出ても、常に沢山のお客さんに来ていただけていることだ。今日も満員のお客様の中で演奏することができた。ありがとうございます。
 今回は、もう何年もやっていない曲の中からのセレクトが多かったのだが、いい曲でやっていなかった曲がいっぱいあったことに、改めて気づかされた。そして、演奏しての実感として、かつてやっていた時よりも、ずっと味わい深くそれらの曲を演奏することが出来るようになっている、と感じた。取り敢えずまだ進歩しているらしい比屋定さんとのコンビネーションと自分の演奏に接して、まだモーロクしておらんな、という自信を持つことがで出来た。しかし、そういう自己認識ことが、モーロクの始まりかもしれませんな。
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8月5日(火)
 
 
ショーロクラブで、ブラジルのテレビ局「TV BRASIL」の取材を受ける。

 移民100周年&ボサノヴァ50周年を記念する番組だそうである。日本でブラジル音楽が広く受け入れられていることと日伯交流とを引っかけたドキュメンタリー、ということだ。ブラジル在住のMACOちゃんがコーディネーターを務めていることもあり、収録は終始ざっくばらんなカンジのモノに。初めはボサノヴァに引っかけたところからハナシをして欲しい、みたいなことだったのだが、すぐにハナシの内容は右往左往、ブラジル人のここがヘン、みたいなワケのわからない方向に行ってしまったり。演奏も、相当怪しいカンジに終わったし。ブラジル全国ネットということだが、あれでよかったのかしら。
 番組収録後、今度は比屋定篤子と、コンピレーションアルバムのレコーディングを1曲。これは、懐かしのテレビ番組の主題歌をボッサっぽく、みたいな内容。やったのは小田和正さんの「ラブストーリーは突然に」。小田さんこそは、ショーロクラブがファンハウスレコードからデビューした当時の同社のドル箱で、彼が稼いでくれていたおかげで、赤字でもショーロクラブが出せた、という、まあ「恩人」のような人なんである。。ショーロクラブの担当者がこのアルバムの発売日に銀座山野楽器に販売の応援に行って、発売日当日の山野楽器一店の売り上げが、ショーロクラブのアルバム1枚の全国での1年間の売り上げと同じぐらいあった、と言ってゲッソリして帰って来たのを思い出す。
 そういうことなので、あだやおろそかには出来ない。腕によりをかけて不思議なアレンジを施した。7日のライブでご披露出来るかもしれないので、こうご期待。
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1217944763.jpeg プロデューサーのアレさん。

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8月4日(月)
 
 
青山にてジョゼ・ピニェイロ&BOTOのリハ。

 今月8日9日に「結成20周年記念ライブ」をやる「ジョゼ・ピニェイロ&BOTO」のリハである。今回、新曲も数曲用意して、やる気満々である。
 ご存知無い方にご説明すると、ジョゼはブラジル北東部出身の歌手であり、僕や秋岡欧、渡辺亮らとともに、88年8月、北東部の音楽から古典的なサンバまでのブラジルの伝統的なアコースティック音楽を本格的なサウンドで演奏するグループ「ジョゼ・ピニェイロ&BOTO」を結成した。メンバーは少しずつ出入りがあって、今は前述3人に、コーコーヤの女性陣江藤さんに黒川さん、石川智、服部正美(時々Norioも)を中心にやっている。ジョゼは、結成時は日本在住だったのだが、その後ブラジルに帰国。以降10年以上に渡って、2年に一度ぐらいの割で来日して、その度に「ジョゼ・ピニェイロ&BOTO」としての演奏を続けてきた。
 そういう不自由な状況で20年に渡ってグループが存続した理由は、大変単純なことなのだが、つまりメンバーにとって「楽しい」からである。ブラジル音楽の楽しさ・豊かさを凝縮したような音楽でありグループだと思う。僕にとっても、今やショーロクラブよりも前からやっている、「人生と共に歩んだ」バンドだ。
 ジョゼはこのたび、数年日本に滞在することになったので、我々も再びこのグループの活動を活発化させたいと思っている。まだ聞いたことの無い方は、是非聞きに来ていただきたい。ちなみに、8日の方に、予約の余裕があるようだ。9日だと、立ち見になってしまう可能性も。
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8月3日(日)
 
 
宮城県白石市碧水園能楽堂にて、EPO &坂本サトルライブ

 EPOさんと、久々の室内ライブである。全ての楽曲が、ちょうど忘れかかる直前ぐらいの「最も熟れ頃」状態で、特に出だしのテンションは凄く高く、久々に自己陶酔系のライブとなった。気持ちようございました。それはそれで良かったのだが。
まず一部で坂本さんのグループのパフォーマンス、で2部がEPO with 笹子という構成のコンサートで、最後にジョイントで「デイドリーム」を演奏してそれでオワリにする予定であった。ところが、更にアンコールが来てしまい、やる曲が無くなった。
 すると突然EPOさん、「ハプニングはというモノは、お客さんだけでなくミュージシャン同士も仲良くさせることが出来ます。今からみんなで『老後の歌』をやります」と言い出すではないか。向こうのメンバーはみんな「え、そんな曲知らんぞ」と、キョトンとしている。こちらは慌てて楽屋に譜面を取りに走り、ステージに戻ってきて、今度は坂本さんのグループと客前で"緊急ミーティング"。「泥縄」という言葉があるが、これはもう「泥縄」を越えています。戸惑う坂本グループのメンバーに、「簡単だから、心配しないでっ」などと、あんまり説明になってないようなことを言いつつ本番へ。
 結局、坂本チームの初めて知った曲とはとても思えない素晴らしい帳尻合わせによって大団円を迎えたのであったが、ホンマ、無茶するわ、あのヒト。
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8月2日(土)
 
 
福島県相馬市にて、EPOさんとイベント出演

 夏、海岸、と来れば、次に来る仕事は「夏祭り」というのがお約束である。今年の「夏祭り仕事」は、福島県相馬市の「アルプス電気」のお祭り。一企業のお祭りと言えども、地域を巻き込んだ大規模なもので、公称8500人も集まる一大イベントである。相馬方面は、昨日までは気温が低かったそうだが、今日は凄い良い天気で、もの凄く暑い。スタッフみんな、顔を真っ赤にしながら働いている。サウンドチェックは真っ昼間なので、カンカン照りの中ステージに上がったのだが、ステージ上から見ると、既にかき氷の出店が営業していたので、リハ終了後、さっそく直行。こういうのも、夏祭りならではですなあ。
 食うと言えば、今日はなんだか沢山食った。朝食後、前泊した上野のホテルを出て常磐線特急に乗り込み、昼前に車中で駅弁を食べて、更に現場に着いてのリハの後かき氷を片手に弁当を食べて、その時点で4時半。で、全てが終わって楽屋に戻ってきたのが9時。お腹減ったね、でも打ち上げあるしね、と言いながら結局空腹に勝てず夜の弁当に手を出す。東北地方など米所の弁当は、うまいのである。で、結局打ち上げでも食って、さて、私たちは一日何食食ったでしょうか。。

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1219144077.jpeg これは何かの間違い。

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8月1日(金)
 
 

8/1桑江知子さんと、葉山森戸海オアシスにて、投げ銭ライブ

 夏になると恒例の葉山海岸ライブである。だんだん様子がわかってきたので、もう最初っから「リゾート仕様」。短パンに黄色いTシャツを着てご出勤である。会場に着いて、もうさっそくビールなんか飲んでしまうのである。桑江さんも、「まだ本番まで3時間もあるしぃ」と言い訳しつつ、つられて一杯。ミュージシャンによっては、普段から酒が抜けない中毒系のヒト(高齢者に多い)や、演奏前に「ガソリン」と称して強い酒を飲むバカモノもいるが、微妙に演奏に影響がありそうなので、僕は普段はそれはやらないことにしている。今日は特別ということで・・・。その後、前からウワサに聞いていた森戸の魚屋さんのやっている定食屋へ。もの凄くいいネタとコストパフォーマンスの刺身定食をいただく。やっぱり漁港は凄い。
 で、本番の方は、大満腹状態の上、飲んだビールは全く抜けず、精神浮遊状態に。ゆる〜い時間が漂いつつ流れていき、気がつけば終演に。夏の海は、これでいいのだ、ということでお許しを。
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