2009年2月の日記:[以前の日記]
 
 
2月26日(木)
 
 
代官山、「晴れたら空に豆まいて」にて、桑江知子さんライブ。

 今年初の桑江さんライブ。でもって、この時点でまだ今年3本目のライブでもある。こんなにライブをやらなかったのも、何年ぶりだろうか、というカンジだが、レコーディングやら作曲やらで結構忙しく、ノンビリ過ごしている、という状態からはほど遠い。
 桑江さんとの、前回の横浜ドルフィーでのライブの時は、ちょっと「見えた」ものがあり、そらが今日に繋がるかどうか、というのが「本日の課題」だったのだが、目出度く本日もそういうことをそこはかとなく感じつつ、演奏することが出来た。
 桑江さんは今年30周年(実は31年だったりするというウワサも)、ショーロクラブも今年20周年(厳密には結成20周年、デビュー19周年。いろいろありますねん。)。100年に一度の恐慌をものともせず、何とか乗り切りましょう、というハナシになったのであった。
 
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2月19日(木)
 
 
 NUUから、去年の「123456789,10周年ライブ」のDVDが届いた。最近はそうでもなくなったようだが、売り物の「映像」の制作にはお金がかかるので、「大規模商業音楽」に係わることの少ない僕は、今までテレビ番組以外で自分の映像をじっくり見たことが、余り無い。今回、じっくり見て、改めて感じたのだが、いや〜、僕って、見映えしないね〜。(http://nuu-nuu.com/index.html)
 ところで大変イヤラシイことに、この10周年コンサートのDVD、夏秋文彦さんの担当した2日目と僕が担当した初日の内容が、それぞれ別々に売られている。僕は、モノゴトを「売れる方と売れない方」に分けた時に、たいてい「売れない方」にいるような気がしていて、売れゆきに大きな「差」がつくことを、大変恐れる。というようなハナシをNUUにしたところ、彼女、さっそく僕の参加していない時のライブでそのことをお客様の前でバラしたそうだ。そうしたところ、アンケートに「ササゴさんの日のものを買ったとササゴさんに伝えてください」というメッセージを書いてくださった方がいらっしゃった、とか。お気お遣い、まっことにありがとうございます。
1235014519.jpeg 買ってほしい方。

1235014520.jpeg 買ってほしくない方。いやいやそんなことは。

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2月18日(水)
 
 
サントラレコーディング、最終日

 昼過ぎにスタジオ入り、3人でサラッと1曲録音。その後、一昨日お嬢様方が大ハマリした曲に再チャレンジして、今度はスンナリ突破。更に3時から中島さんを加えた編成で1曲、5時からはストリングス隊に来て貰って、中島さんアレンジのストリングス入れを2曲。その2曲というのが、それぞれ江藤さんと黒川さんの作品で、自分の曲に本格的なストリングスが入るのは初めての二人は、大興奮したのであった。
 そうなのだ。自分の曲に初めてストリングスのサウンドが加わるのを聞くのは、本当に感激的なことなのだ。僕にも同じ経験がある。それはショーロクラブのレコーディングでブラジルに行った時。曲は「Trilhas」という作品で、そのアレンジと指揮をしてくれたのが、かのジャキス・モレレンバウンさんなのであった。スタジオで立ち上がってきた音を聞いた時の感激は、我が生涯の「感激ベスト5」以内には、確実に入っている。そらもうアンタ、言葉では言い表せないモンですよ。
 ストリングスのようなものは、「バンド育ち」のモノにとっては、ある種「遠い国のハナシ」であって、僕なども、常に「淡いあこがれ」を感じている。ギターを中心とした簡単なサウンドのアレンジめいたものは僕もするけれど、ストリングスなどの大編成のアレンジは、それぞれの楽器についての確かな知識や豊富な経験が無ければ出来ないことであって、それが出来て初めて「アレンジャー」を名乗る資格がある、というもんなんだと思う。ホントはね。
 
 というワケで、ストリングス入れの後、中島さんに若干のソロパフォーマンスをしていただいて、全部終了。数えてみたら全45曲も録っていた。もともとコーコーヤは「映像が浮かぶ音楽」という感想をしばしばいただくユニットであって、今回、初めてそれがちゃんとした形で実現した。音楽的にも、自信の持てる内容になったと思う。
1234977191.jpeg お嬢様方、大興奮。

1234977192.jpeg 怒濤の45曲。

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2月17日(火)
 
 
サントラ、三日目

 昨日までの二日間で、峠は越したカンジ。今日からは少し落ち着いたペースでじっくりと。まずパーカッションの石川智に再登場してもらって、4曲。
 石川君は、今や押しも押されぬ「大家」であるが、バラしてしまうと、実は学生時代、ショーロクラブのツアーマネージャーのバイトをやっていたことがある。背広を着せられ、名刺を持たされて、我々のウシロからついて回っていたのだ。おかげで、40を過ぎて実力実績ともにリッパになっているのも拘わらず、我々からは何かと荒っぽい扱いを受けている。お気の毒である。若い人は、バイトもよくよく考えて選ぶべきかと思う。 
 というワケで、その後はコーコーヤ3人だけの演奏を中心に、江藤さんと僕のデュオ、サントラ物お約束の「口笛で1曲いかがですか」、夕食後は黒川さんのクラリネットの多重録音を。これで、あと6曲。うち3曲は、中島さんのソロと弦カルなので、実質3曲。ほぼ見えました。
1234923028.jpeg この方が石川さんです。

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2月16日(月)
 
 
サントラレコーディング、二日目

 まず岡部洋一とのセッションでいきなり5曲。その後、ピアノの中島ノブユキさんに合流していただいて、3曲。更に中島さんにお休みしてもらって1曲。その後、中島さんに、僕とのデュオ、昨日録ったものへの重ね、ピアノソロ、コーコーヤとの共演など、次々にこなしていただく。
  昨日の佐藤さんについても思ったのだが、力のあるミュージシャンって、ラクなんだなぁ。僕らは、ただ彼等を呼べばいいだけで、後は何も言わなくとも、120%の答えを、彼等が勝手?に出してくれる。今日もそんなレコーディングだったかも。
 中島さんとは、僕が主体となる仕事で共演するのは初めてである。そもそもの出会いは、畠山美由紀さんとの出会いに絡んでいる。中島さんと畠山さんとは「古い仲」なのだ(と思う)が、畠山さんのレコーディングで中島さんがギタリストを探していた時に、たまたま半野喜弘さんが僕を推薦してくださったそうで、そのレコーディングというのが、畠山さんの「Flagile」というアルバム。それがご縁で、その後畠山さんのお仕事を時々お手伝いするようになった。
 今回中島さんに仕事をお願いするにあたって、畠山さんの事務所のAさんに中島さんの連絡先を伺ったのだが、「中島さんからは、良いご縁をいただいたんでしたね」というニュアンスのお返事をいただいた。「ご縁は巡る」ですな。

1234796814.jpeg この人が中島さんです。

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2月15日(日)
 
 
コーコーヤで、フジテレビアニメ、サントラレコーディング初日

 フジテレビの「NOISE」枠で放映される「リストランテ・パラディーゾ」のサントラ制作。コーコーヤにとっては、初の本格的な「メジャー」仕事であり、絶対に成功させたいところ。今回は3人でのオリジナル24曲、同一曲を別アレンジで演奏するテイクを含めると、40曲近くを4日で録りきってしまわないといけない。
 で、初日はアコーディオン奏者佐藤芳明さんを加えての、「11曲イッキ録り」。通常のレコーディングより少し早めの11時にスタジオ入り。パーカッションの石川智も含め、セッティング、音決めを終えて、12時半頃から、作業開始。
 何しろ曲数が多いので、一日のノルマを決めたら、それは忠実に履行していかないと、4日では作業が終わらない。特に女子2名にとって初めての経験であり、何が起こるかわからないので、随分緊張しつつ臨んだのだが、結果的には、アコーディオンを加えた全曲を夕食時前に録りきることが出来、さいごは予定を上回るペースで、初日終了。
 コーコーヤというユニットは、出ている音が既に「十分」なので、加える音の必要性を余り感じない、共演者選びの難しいユニットなのだが、今回、アコーディオンが入ったことによって、音に幅が増し、音楽がとても豊かになった。これはひとえに佐藤さんの実力のなせるワザであろう。佐藤さんには、来月に予定されているショーロクラブのレコーディングでも手伝っていただく予定。

1234796770.jpeg この人が佐藤さんです。わかんないよな、これじゃあ。

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2月9日(月)
 
 
EPO「アクアノーム」レコーディング

 いろいろな意味で、このユニットは型破りと言うか、不思議な存在である。EPOさんの、まあ「バックバンド」なんだけど、演奏家一人一人の独立性が強くて、それぞれの演奏家の個性とEPOさん自身との音楽的 "契約" が基本にあり、その上にメンバー間の意思の疎通が乗っかっている、というような構造のユニットなのだ。
 結成してもう何年も経つし、多くの、我々内においては既に「スタンダード」となっているナンバーも持っているが、まだ録音物としては1曲も発表されていない。スタジオでは、これも大分昔(数年前?忘れちゃいましたよ、もう)に数曲はレコーディングしていたのだが、その後EPOさんのアメリカ留学などもあって、具体的にCD化するに至らず。しかし、ユニットとしてのモチベーションが下がったワケでは無く、常に新曲も増やしつつ、ライブ活動も多くはないが、途切れることなく、続けてきた。つまり「音楽業界のリズム感」とは別のリズム感のもとに、じっくりと活動を続けてきたユニットなのである。
 しかし今回、かつて録った音源や、この一年ほどの間に録り溜めたライブ音源を整理加筆編集して、ついに?アルバムをだすことになった。すばらしいっ。実際のところ、1枚のアルバムに、これだけ充実した「新曲」が詰まったアルバムも、そうは無いのではなかろうか。
 もう殆ど出来上がっているようだが、今日は、若干の「加筆修正」作業のため、スタジオへ。計2小節分の「加筆修正」を数十分で完了。あとはEPOさんと雑談をして、帰って来ました。
1234237659.jpeg 「暑い」んだそうです。

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2月6日(金)
 
 
近況

 一日、家にいます。だいたい作曲してます。夜中に調子が出てきて、名曲を書いたつもりで寝て、朝起きてそれを見直してガッカリ、みたいな日々です。家の中で日当たりの一番いい寝室で曲を作っているので、実質、殆ど一日中寝たきり中年になっています。しかしながら、ノンビリしているようでどこかにストレスが溜まっているのか、大食傾向が出ています。菓子もむさぼり食っております。特にロールケーキにハマっていて、たまにスーパーの横を通ると、つい買ってしまいます。それやこれやで、大変太っています。その上、便秘に。

 コーコーヤのテレビアニメ用のサントラの作品の方は、既にほぼ曲は出そろい、あとは、レコーディングに入るまで、若干のアレンジの書き加えとリハを残すのみとなっています。女子メンバー達の作品も、おかげさまでスタッフサイドに好評を博しており、成功の予感がヒシヒシとしておる今日この頃です。
 
ショーロクラブの新譜のための作品の方は、書いては捨て、書いては捨て、という状態ですが、使えそうなものも「そこそこ」出てきております。もともと1〜2月は作曲に専念しようと思って仕事は絞り気味にしておいたところ、絞りすぎてしまい、この2ヶ月でライブは3本しかありません。こんなにおうちにいるのは初めてだね、と子供も言っております。ショーロクラブ結成時以来かもしれません。こうやって日々落ち着いてゆっくり曲のことを考えつつ過ごすのも、悪くないなぁ、と感じないでもありませんが、このペースで一年を過ごすと、一家四人、「餓死」することになり、多方面にご迷惑をおかけする可能性もあります。ですから、暖かくなったら、またライブ中心の生活に戻したいと思います。その節は、またよろしくお願いいたします。
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