2009年8月の日記:[以前の日記]
 
 
8月30日(日)
 
 
小岩「こだま」にて、桑江知子さんとライブ

 11時10分発の船で、居残りのNUUに見送られつつ直島をあとに。宇野港に着いて広島方面に行く渡辺亮君と別れ、車で1時間、岡山駅へ。岡山から新幹線と山手線と総武線を乗り継いで小岩へ。直島は暑かったのに、小岩は小雨のふる肌寒い天気だった。日本は広い。
 本日は、小岩の沖縄居酒屋「こだま」でのライブ。松戸の「若夏」や六本木の「島唄パラダイス」などもそうだが、沖縄居酒屋系のお店のライブは、ライブハウスでのライブとは全然雰囲気が違って、シーンとして聞く、という雰囲気には絶対にならない。きっと「ライブハウス」ではなくて「民謡酒場」だからなのだろう。そういうワケなので、手拍子の出来るような曲は大盛り上がりするのだが、シブいバラードなどでは、すぐにワイワイガヤガヤとなって、わけがわからなくなる。
 一部ではそういう傾向が見えたので、休み時間に桑江さんと作戦会議を開き、レパートリーを大幅に変更、二部は桑江さんの三線仲間の皆さんの参加もあって、思惑通りの流れにもっていくことが出来た。こういうふうに作戦がドンピシャで当たるのは、なんか達成感があって、いい。
 とはいえ、直島〜岡山〜東京〜小岩、という移動は、流石にずっしりとカラダに来てしまった。更に小岩〜錦糸町〜大和市帰宅、という移動は、相当しんどかったっす。今年は、もっとシャレにならない「大移動」の予定もある。どうなることか。
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8月29日(土)
 
 

香川県直島にて、NUUと夏祭りイベント出演

 昨夜は遅くまで打ち上げ。それでもEPOさんの「ええ?もう帰っちゃうのぉ?!」という定番フレーズに耳をふさぎつつ、2時半頃に退出。本当にツアーでムリの効かないカラダになってしまった。今朝は、渡辺亮君、スタッフSさんと新幹線に乗り込み、途中でNUUと合流して、瀬戸内海の島「直島」へ。
 直島へは、岡山駅から車で1時間の宇野港からフェリーで20分程の所にある、瀬戸内海に散らばる島嶼のひとつ。僕にとって、このあたりに来たのは、小学校の修学旅行で小豆島に行って以来である。瀬戸内海は、温暖で風が穏やか、全体に淡い明るさに包まれた地域だが、直島も、典型的にそういう所。ただし、某企業が現代アートの島として文化振興に努めていることもあり、今では海外からも観光客が訪れるという。
 今回の仕事は「直島火祭り」という、町のイベント。島民の三分の二が集まるイベントで、我々の出番は花火の前。今年最後の「夏だなぁ〜」という仕事。NUUとの久しぶりのライブも楽しかったが、イベント制作者側のチームワークの良さも印象的だった。いい人の許にはいい人が集まってくる、を絵に描いたような雰囲気。
 終了後、全て片付けたあとで打ち上げ開始。最後は皆で浜辺に出て「海蛍」採りに興じる、という、なんだか大変「牧歌的」な一日でした。ちなみに海蛍というのは、発光ダイオードをイカがスミを吐くようにまき散らすミジンコのようなプランクトンで、いや、ホンマによう光るんよ。
1251616211.jpeg 船にのったぐらいで、どうして人はこうはしゃぐのか。

1251616212.jpeg 流石は香川県。うどん、美味し。

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8月28日(金)
 
 
名古屋にて、EPOアクアノーム

 朝の新幹線で名古屋へ。今日から3連チャンだ。今日はまずレディイアイの番組「I-streem gold」に出演。来月なかばのショーロクラブ中部東海ツアーの宣伝。その後、名古屋ブルーノートに移動。
 7月初めに青山円形劇場でやって以来のEPOアクアノーム。曲自体は何度もやっているけれど、アレンジ上は細かいマイナーチェンジがいろいろあって、昨夜久しぶりに譜面を取り出して眺めてみたのだが、詳細を全く思い出せず、「まあいいか、やれば思い出すだろ」と思って出てきたのであったが、ステージ上で音出しが始まってみれば、やはり本能的?に指が動いてくれた。
 ブルーノートの公演は70分で、これは、円形劇場の半分強のサイズ。集中力も十分発揮することが出来、本番は更に上々の出来となった。EPOアクアノームは、結成して10年近く経つが、いつも年に1〜2度東京で公演するのみだったのが、今回のアルバム発売を機会に、いろいろな場所で出来ることになっており、大変うれしい。次回は、4日ビルボードライブ大阪である。是非聞きに来てください。
 
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1251616066.jpeg ジェイソン。

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8月26日(水)
 
 
赤坂November Eleventh にてボタンアコーディオン奏者・桑山哲也君とデュオ

桑山君とは知り合って10年以上になるけれど、こういう形でたっぷりとした共演をするのは、初めてである。音楽の方は、先日のレコーディングできっちりとした「関係」を築くことが出来ているので何も心配はなかったのだが、楽屋では、桑山君について初めて知ることがいろいろあって、おもしろかった。
 桑山君と言えば、そのトーク術はアコーディオンのウデよりも高いと言われる程(って僕が言ってるだけですが)だが、初期の頃は、何を言っていいかわからず、毎回原稿用紙に話す内容を書いていたそうである。音は大変マジメな青年だったのである・・。 
 更に、今回初めて知ったのだが、凄い「あがり性」なんですな。出演時間が迫ると、目が泳ぎ始め、あわててトイレに行けばチャックを上げ忘れたまま出て来る、という、相当重症な方である。客前芸人というのは、結構そういうタイプが多く、ある有名な(と言いつつ名前失念)オペラ歌手は、ステージ袖で奥さんに頬を張られないとステージに出て行く踏ん切りがつかないそうだし、同じボタンアコーディオン奏者の某女子は、出番が近づくと、水から出したキンギョみたく口をぱくぱくさせて「あわ、あわ、あわ」と呻き始める。
 それで、ひとたび客前に出たら、あっと言う間に見るモノを虜にするのだから、本当に「芸は神秘」なんである。
1251354735.jpeg ここは宇崎竜童さんのお店だったのですね。

1251354736.jpeg 平静ヲ装フ

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8月25日(火)
 
 
9/5ショーロクラブレコ発用のリハ

ゲスト4人は初めてだろう。
普段3人で地味にやっているのが、ウシロに凄腕のお歴々を従えて?のコンサートは、我々にとっても、なかなか新鮮な体験である。今回は、新譜の全12曲に、旧譜からも数曲を加えて演奏する。全体に、普段のレパートリーよりもハデ目な印象になると思う。ゲストが入ることが望ましい2曲も、今回初めて演奏する。その2曲は、レコーディング以来まったくやっていないのに、どちらも難曲。旧譜からの曲も含め、ぱっと出来るかどうか心配だったのだが、一度アタマにインプットされたものは、カラダのどこかにシッカリと定着しているものらしく、スンナリと思い出すことが出来た。
 さあ、これであと10日少々。こちらの用意は官僚した。あとはお客様に来ていただくのみ。チケットのご用意はお済みですかぁ?(なんかやらしいね、この言い方。)
1251354557.jpeg お歴々

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8月21日(金)
 
 
福岡、ゲイツセブンにて、桑江知子さん30周年記念ライブ

 ホテルの連泊の二日目というのは、仕事の入り時間までの時間に余裕があって、よろしい。平和台の城跡の公園をゆっくり散歩したり、評判の料亭の昼定食を食べに行ったり、と、優雅に過ごした後、会場へ。
 会場のゲイツセブンは、前にも桑江さんと出演したことのあるライブレストラン。桑江さんにとっての「地元」だけあって、今日も多くのお客さんに来ていただくことができた。
 しかしながら今日の「ハイライト」は、やはり古謝美佐子さんのゲスト参加であろう。いつものことだが、古謝さんと佐原一哉さんが来ると、楽屋からしてパっと明るくなる。もちろん客席も大盛り上がりで、コンサート全体としても、お客さんには十分に楽しんでいただけたのではないかと思う。

 打ち上げでも、古謝さん中心に話題は広がる。古謝さんは、実は凝り性な人である。ある時期は、沖縄のある会社のノニ(健康飲料)にハマり、会う人ごとに、そのノニがいかにすばらしいか、ということを凄い説得力で説明してまわり、佐原さんに「古謝ノニ子」に改名しろと突っ込まれていたのだが、今回の「お勧め」は「ぬちまーす」である。沖縄は宮城島で生産されているこの「塩」は、実は塩にあらず、ミネラルのカタマリなんである。ナトリウム成分が少なくカリウム成分が多いので、塩分過多を押さえるだけでなく、多くのミネラル成分のおかげで、何にかけても食味が引き立ち、そして健康に良い、などというようなことを、いつのまにか、さっき古謝さんからそれらのことを聞いたばかりの我々が、熱心に、新しく打ち上げに参加して来た人に説明している。古謝さんの影響力たるや、恐るべし。

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8月20日(木)
 
 
小倉、NRCCイベントホールにて、桑江知子さんライブ

 昼の便で、鬼武みゆきさんと小倉へ。福岡での仕事は多いが、北九州市での仕事の機会は余り多くなく、随分久しぶり、な気分。(実際にはそうでもないような気がするのだが、詳細失念。)空港に降り立ったとたん、まるで沖縄に来たかのようなむわっとした熱気に包まれる。えらい暑い。空港で桑江さんチームにお出迎えいただき、車で小倉中心街へ。
 本日の会場は、アパレル関連の会社のビルのワンフロアを、イベントが出来るようなスペースに仕立てている、といったカンジの所。まだこれから運用を本格化しようとしている、とのことで、バックステージにはリッパな楽屋があるのだが、エアコンが無かったりする。楽屋で「アツイアツイ」と唸っていて、ステージに出て行くと涼しい、という、倒錯した状況の中、それでも、お客様にはじっくり聞いていただいているカンジが伝わってきて、なかなかいいカンジに終始。
 終了後すぐに、暑い小倉をあとに、福岡へ移動。福岡に来て、そのまま寝るワケにもいかず、結局ずいぶん遅くまで飲み食いしてしまった。
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8月19日(水)
 
 
浅草のブラジル料理のお店「キ・ボン!」にて、松田美緒とのライブ

 鈴木美也子さん著「Brasil×Japan」の出版記念パーティーでのライブである。ブラジル間系の本も、僕がブラジルと関わりだした頃は「あれか、これか」ぐらいしか無かったのだが、今や、いろいろな人がいろいろな切り口でブラジルのいろいろな側面を紹介してくれている。慶賀すべきことである。
 「キ・ボン!」は、僕は初めて知ったのだが、3年程前に出来たお店だそうだ。一般的なブラジル料理のバイキング+シュハスコ(ブラジル風焼き肉バイキング)という贅沢な形式で料理を出していて、僕らもいただいたのだが、これがまた滅多矢鱈と美味なのである。
 普通演奏前は余り食べないのだが、松田美緒と二人して、もう食えません、という程に食ってしまった。演奏には(そんなに)差し障りは無かったと思いたいのだが、いや、なかなか「危険」なお店であった・・。
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8月17日(月)
 
 
NUU、渡辺亮とリハ

 あっと言う間に「夏休み」終了。本日は、ショーロクラブwebのリニューアルについてのミーティングの後、NUUさんご実家にて亮君と3人で8/29直島のためのリハ。
 ショーロクラブのwebリニューアルについては、いろいろあって、徐々に進める予定だが、取り敢えず若干の工事を今週中にしていただくことに。今はちょうど最も活発に動いている時期なので、メデイア関連の細かい情報などを、もう少し機敏にお知らせするためのページを、新たに作ることにしました。
 で、久しぶりのNUUとのリハに。久しぶりなので、何だかハナシがはずんでしまい、おしゃべりをしつつゆっくりと進行。結局そのまま例によってお母様の超美味なる手料理をいただき、お酒をあてがっていただき、お父様には「1Q84を読みなさい」とのご教示も受けた上、梨までいただいて帰って来たのであった。また是非リハしましょう、ご実家で。
1250605667.jpeg 渡辺画伯によるスケッチ。

1250605668.jpeg あいかわらず。

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8月14日(金)
 
 
 優雅な夏休みのはずが、気づけば日々「整理・お掃除」である。ずっと仕事から離れられないままだと、気になりつつ放ったらかしているものが、家の中にだんだん増えてくる。この休みの間にそれらを一挙に解決、と思い立ってしまい、始めてしまえば途中で止めるワケにもいかず、結局は、なんだか勤勉に過ごすハメに。
 本日は、久しぶり?に都心に出て、山形ブラジル音楽普及協会「回腸」のI氏ご夫妻とブラジル料理で会食。その後、プラッサオンゼに、バランサを見に行く。
 今日のバランサのレパートリーは「特別メニュー」とのことで、サンバのスタンダード集的な展開。二十数年前に、寸分違わぬ同じ場所で、二十代だった僕も、同じように同じようなサンバを演奏していた。何だか「既視感」を覚える一瞬であった。

 朝日新聞のサイト「アサヒコム」に、ショーロクラブの記事出ました。
「結成20周年の「ショーロクラブ」、4年ぶり新作発表」
http://www.asahi.com/showbiz/music/TKY200908140231.html
15日頃までは朝日新聞のweb[アサヒコム]のトップページからも誘導されます。
9月5日のパーシモンホールのコンサートのチケットも、まだあります。まだまだあります。まだまだまだ・・・(以下略)。お早めにお買い上げを!!!!!!
http://sasa-g.com/information.html
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8月12日(水)
 
 
桑山哲也君のレコーディング

 あるカフェのチェーンが出しているBGMのCDシリーズの一枚。桑山君と僕とのデュオを中心とした内容となる。桑山君とは、前世紀?末に、比屋定さんのレコーディングで1曲(=「いつもの席で」)手伝ってもらって以来のレコーディング。今回は3日間で9曲、大変小さいスタジオで同じブースの中二人でこもり、一発録りで録音することに。同じブースで、ということは、即ち「マチガエタライケナイ」という例の状況であり、言うまでもなく、大変キビシイことなのである。お互い、レコーディングをし慣れた相手ではないこともあって、若干の不安もあったのだが・・・。
 6時間で全部終わっちまっただよ。スタンダードの映画音楽など、取り組みやすい曲が多かったせいもあると思うが、途中ぐらいからは、完全にお互いの集中の波長が一致してしまったようで、最後の3曲などは、全部ファーストテイクOKであった。なんだか、大変「達成感」のあるレコーディングであった・・。
 さて、というワケで、思いがけず2日間の夏休みが出来た。うれしいいいいっ。
1250090825.jpeg 「痩せてみえるように撮ってね」と言われても。

1250090826.jpeg 「アコーディナ」という楽器。ボタン式のピアニカ、とでも言いましょうか・・。

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8月11日(火)
 
 
ギターが壊れた

 少し前からヘンなビビリが気になっていたのだが、12日のレコーディングを前にして、どうやら録音に耐えないところまできてしまった。しょうがないので、忙しく、且つ疲れ果てているのを押して、東京駅からそのまま東京郊外の工房までギターを修理に出しに行く。
 家に戻ったところに、工房のTさんより電話。「ネックが逆ゾリしています。ボディの裏にひびが入っています。表面板の裏の力木が二カ所ぐらいはずれてるかもしれません。」。メチャクチャやないですか。
 このギター、表面板についても、既に「ご臨終秒読み宣告」をいただいている。扱いの悪いご主人様にを持ってしまって、大変お気の毒である。
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8月10日(月)
 
 
福島、マジーノアールにて、ショーロクラブのライブ

 二日間エレアコを鳴らしての「野外」ライブが続いてところで、今日は一転、ノーマイク完全生音によるライブ。はぁぁぁ、ラクじゃ。やっぱり音楽はこれですよ。
 このダイアリーでも何度か触れていると思うが、エレアコを使うというのは、明確な目的があって使うのでなければ、ガットギタリストにとっては、ただただ手足を縛るだけのことなんである。中途半端にエレキっぽい音色も鼻につくし、第一、生音が本来持つ多彩な音色の百分の一も、エレアコでは再現出来ない。
 で、それではエレアコの方が優れている点はどこか、というと、1−野外や大編成バンドなど、本来はあり得ないハードな環境でナイロン弦の音量が確保できる、2−エッジの立ったリズムを強調出来る(=レニーニ、Saigenjiなど)等々があげられると思うが、それ以外に、ナルホドという使い方をしていたのが、ロベルト・メネスカルさん。
 もう20年以上前のこと、ナラ・レオンとのデュオで来日したメネスカルさんに、ソリッドのエレアコを買いたいんだけど、という相談を受けた。「エレアコですかぁ。音悪いし、やめておけば。」と言ったのだが、「いいから、いいから」と言って、モーリスの安いエレアコを買って帰っていった。で、しばらくしてそのギターを使ってレコーディングしたのが、ナラ・レオンとの最後のデュオのアルバム。
 そのアルバムの中で、メネスカルさんは、エレアコの音を、まるでジャズのフルアコのエレキギターのような音質に調整していた。ガットギターを専門に弾く人は鉄弦のギターが苦手な人が多いのだが、胴鳴りの無いソリッドなら、ナイロン弦でも、何となくそう聞こえるような作り方も出来る。ナルホド、エレアコの持つエレキっぽい音をわざわざ利用する、というやり方もあるのだな、と、納得したのを覚えている。
 この10年ぐらいで、ガットギターをポップスに使う人が増えたのは、その道の「古老」としてはとても喜ばしいことではあるが、もしエレアコを使うなら、「その理由」を意識して使って欲しい。理由が無いなら、生音の方が、技術さえ磨けば、ずっと面白いですよ。
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8月9日(日)
 
 
仙台にて、ショーロクラブと吉田慶子のインストア

 朝の新幹線で仙台へ。新星堂カルチェファイブ仙台店の入り口の前でのインストア(実はアウトストア)ライブ。アーケードの商店街の通りに面して即席ステージを作り、道を行き交う人達を前にしたライブである。二日続けての「野外」なのだが、究極的に「正反対」な環境。いろいろあって面白いね。
 状況が状況なだけに、繊細な音作りは期待出来ない。こういう場所では、「根性」しかない、ということを、十数年前に何年か続けて通った那覇の商店街のストリートミュージックフェスの時に散々学んでいたので、往事を懐かしみつつ、「根性」を入れて演奏させていただいた。
 今日は、吉田慶子さんのインストアも兼ねていて、ショーロクラブの後は、吉田慶子さんとのデュオをやったのだが、吉田さんの世界は、ショーロクラブに輪をかけて「弱音の美」の世界。二人で、そうとう苦労いたしました。
 夕方には全て終わり、せっかく仙台に来たのだから、と、牛タン定食をさくっと食してから、福島に移動。
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8月8日(土)
 
 
東京・夢の島公園にてショーロクラブで「情熱大陸コンサート」出演

 室内楽であるところのショーロクラブ、野外での演奏の機会は、余り多くはない。一番記憶に残っているのが十数年前のブラジル・イパネマ海岸での「公称3000人」を集めて行われたライブだった。今日は公称16000人?だったか、大分規模がデカイ。
 ステージも二つに分かれていて、片方のステージで演奏している間に、もう一方のステージではセッティングが行われていて、セットチェンジの「空白時間」が生じない仕組みになっている。ちなみにショーロクラブの直前の出演者は「ケミストリー」で、ウシロは「押尾コータロー」。彼等に限らず、きっと有名な方々がいっぱい出演されていたと思うのだが、面識がある、というか、顔と名前が一致するのが葉加瀬太郎さんと中孝介君ぐらい。こういう所に出かけていくと、つくづく「商業音楽」から遠い所で音楽をやっておるのだなあ、と、自覚するのである。
 とは言え、8時半入り・サウンドチェックのあとは、3時50分の出番まで自由、ということで、9/5パーシモンの内容を考えたり、散歩をしたり、と、結構ノンビリと過ごすことができた。楽屋口のすぐ近くには、「第五福龍丸」の展示館もあり、初めて見学へ。東京の子供達は、一度や二度は見学に来る旨だったが、これは広島長崎や沖縄の戦績記念館やひめゆり記念館などと同様、一度は見ておくべきものであろう。
 で、本番。若干の音響トラブルはあったものの、パフォーマンスとしては大丈夫だったのではないかと思う。ステージ上からお客様のご様子を見せていただいていいたのだが、嬉しそうに肩をゆすって聞いている人、目をつぶってサウンドに身を任せているふうの人、関係ね〜っと思ってる人、トイレタ〜イム、と思ってる人、全部見えてたでぇ。
1249780815.jpeg 訪問者

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8月7日(金)
 
 
日経ホールこけら落としコンサート、桑江知子さん、平安隆さんと。

いわゆる「沖縄イベント」というのは、しばしばとてもユルイ方向にのみ突っ走っていく傾向があるように思うが、今日のコンサートは、しっかりと「聞かせる」内容に終始したと思う。個人的には、とても満足な内容であった。
平安さんは、桑江さん絡みで今まで何度か共演させていただいているが、今回じっくり聞いてみて、いわゆる「民謡歌手」とはひと味違う木訥さが大きな魅力になっている人だということを、再認識。今年で40周年だそうで、それに比べればショーロクラブの20周年なんてのは、まだまだ駆け出しなんである。桑江さんは30周年、EPOさんは来年30周年、古謝美佐子さんは今年で50周年。長くやっているとこういうことになる。だから、どうだ、ということは無い。誰にとっても、それぞれの「意味」の詰まったウン十年があるのであろう。
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8月5日(水)
 
 
東京青山にて、ドキュメンタリー映画の撮影

 先日ショーロクラブのリハと本番の撮影をした「ブラジル映画祭」で上映されるドキュメンタリー映画の撮影の続き。今日はギタリスト阿部浩二との対談の撮影である。この映画は、阿部君の存在を通じて、日本人のブラジル文化との出会いの姿をとらえる、というような内容である(と思う。・・、ちがうかもしれない(汗))。僕と阿部君、あるいはショーロクラブがどういう形で捉えられているかは、名倉亜希子監督の視点次第、編集次第なので、今のところまったくわからない。長い時間撮ったワリにはちょい役かもしれない。
 阿部君は、都の西北のアホサークルの後輩であり、他の人を交えて説明すれば、岡部洋一の少し下、Saigenjiよりは随分上の代にあたる。同じように伴奏型のガットギタリストなので、阿部君がいる場所には僕はいない、僕のいる時は阿部君はいない、というのが「通常パターン」であり、つきあいが長いワリには、ゆっくり話したことは無かった。今日、初めてゆっくり彼と話して、彼がどういうふうに感じながらブラジル音楽を演奏してきたのか、僕とスタンスがどのように違うのかが、わかった。とても有意義かつ興味深いハナシが出来たと思うのだが、さて、映画的にはどうだったのかしら。

 で、全く関係ないお知らせを最後に。8/9仙台のショーロクラブインストアイベントの時間が決まりました。14時、新星堂カルチェファイブ店にて、です。なんか、道沿いでやるらしいです。恥ずかしいです。よろしくお願いします。
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8月4日(火)
 
 
帯広市「古柏堂」にて、EPO&宮川雅彦 Music & Dramara ライブ

 あいかわらず、チョーのんびりスケジュール。5時現場入り、とのことで、ゆっくり起きてゆっくり仕事を片付け、やっと晴れ間の見えた空の下、札内川(日本一水質がいい川だそうです)の川辺を散歩。北海道に来てのこの数日は、久しぶりに「休んだ」という気がする日々である。
会場は、落ち着いた雰囲気のスペース。ここ二日野外での演奏が続いていたので、久しぶりに音をすみずみまでコントロール出来る環境に戻った気分。ひときわ集中度の高い演奏となった。
 EPOさんは、のどの調子を整えるために、時間をかけてカラダのストレッチや喉の周囲のストレッチを行い、声帯を少しずつほぐして本番に臨んだ、とのことで、一緒にやっていても、不調をぜんぜん感じさせない出来。
 それはよかったのだが、選曲段階で、普段やっていない(というか、デュオでは殆どやっていない)曲を2曲「やる」というハナシになったのには、ちょっとあせった。そんなことはしょっちゅうではあるのだが、今日の2曲は、普通に準備しても数日かけて練習して覚えないと人前では出せないような難曲だったのである。
 本番まで30分も無い。こういう状況は、普通はとてもいや〜なものなのだけれど、EPOさんとやる時は、何だかワクワクする。自分がどこまで集中出来るかについて、純粋に「楽しみ」な気分になれる。「出来なくても相手がなんとかしてくれるだろう」という気分もある。即ち「場数」の為せるワザだ。
 で、結局、ごく一部を除いて、予想通りつつがなく終了。これで北海道ツアー終了。お疲れ様でした。
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1249452747.jpeg 陽水のようなもの、あらわる。

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8月3日(月)
 
 

帯広にて、ばんえい競馬で大当たり

 昨夜は帯広到着後、ちょっと飲み食いしてホテルに帰って以降の記憶が、殆ど無い。こんなによく寝たのは久しぶり、という程によく寝たのだが、起きたあとも、まだ眠い。日頃の疲れがどっと出たカンジ。
 今日も11時のサウンドチェック以降夜8時の競馬場入りまで、長〜い自由時間。昼寝したり読書したり、散歩したり豚丼食ったり、と、ゆったりと過ごす。
 で、夜になり、競馬場へ。既にレースは佳境である。ばんえい競馬は、ばんえい馬という作業用に改良された普通よりもずっとがたいのデカイ馬に、1トン近い重さの橇を引かせる、という、通常のものとはちょっと違う仕掛けの競馬である。コースは直線で、途中に小高い丘のような障害がある。馬たちは障害の前で一度立ち止まり、気合いを入れてイッキに駆け上がる。そこから後は、みんなでゴールに向けて殺到していく。凄い迫力である。
 到着後、まず貴賓席に通されたのだが、いきなり「あと10分で次のレースです。一度賭けてみてはいかが」と、係員のオネエサンに促され、ワケもわからずに賭けた結果が、何と20倍の大当たり。あまりにも絵に描いたようなビギナーズラックに、ぼんやりとしたまま、本番へ。
 EPOさんは、実はここのところ喉のコンディションがイマイチなのだが、今日もアッパレ気力で乗り切った。相変わらず逆境に強いEPOさんなのである。しかし考えてみれば、昨日も含めここ数年、野外と言えば雨のことが多かった。久しぶりの「雨の降っていない」野外は、気持ちが良かった。
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8月2日(日)
 
 
北海道興部町にて「興部町夏祭り」イベントにEPOさんと出演

 昼イチのイベント、ということで、昨日のうちに興部入り。昼過ぎには宿に着いたので、一日、ノンビリと過ごす。気温がやたら低く、朝は15度Cぐらい、昼も20度を超さない日々だそうで、トウモロコシなどの成長が止まったままで困っているのだとか。
 興部町は「牛乳の町」というぐらいで、人口4000人に対して牛はその3倍ぐらいいるのだとか。いわゆる観光開発の進んでいる地域ではないようで、静かなたたずまいの町である。
 アレンジ他の仕事を持ち込んだものの、全くやる気起こらず。散歩をしたり昼寝をしたりしているうちに、一日が過ぎた。豪勢すぎる夕食をいただき、花火を見物してから、就寝。
 で、今日は朝から雨模様。しかもどんどん雨脚が強くなり、こういう流れは主催者としても一番ツライところなのであろうが、屋内に移動してイベントを続行するタイミングを逸した模様。雨の降る中、傘を手にしたお客さんの前での演奏。天気が良かったら気持ち良かっただろうなぁ、と、ちょっと残念な気分。
 終了後、車にて、長駆帯広まで移動。ちょうど暗くなる頃に帯広到着。
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