2011年6月の日記:[以前の日記]
 
 
6月29日(水)
 
 

いわき市、菊田小学校にて、コーコーヤで「お出かけアリオス」

 昨日に続き、「ウケるかどうか心配な」シリーズ。今日は、午前に小学校1〜3年生、午後には4〜6年生を前にした演奏。取り敢えず「校歌」をはじめ、みんなが知っていそうな曲を仕込んで臨む。低学年は「さんぽ」をやることにしていたのだが、ちゃんと練習してきてくれて、大きな声で3番まで歌ってくれた。

 放射能の問題で、外での運動が制限されている、ということで、子供達は発散したくてウズウズしている状態なのだとか。ともかく元気が良くて、こちらが言うことひとつひとつに、過剰な程の反応が返ってきて、楽しい。

 最後に質問コーナーをやったのだが、その時の質問が、いきなり「ハンバーグは好きですか?」1年生、おもしろすぎ。

 高学年は、ちょっと「おすまし」なカンジだったが、最後まで静かに聞いてくれた。終了後、校庭の脇を通って車に乗って学校を離れるまで、ずっと手を振ってくれていた。小学生は、まだまだ元気でカワイイ。それが、中学になり、高校になるにつれ、だんだん憎たらしくなってくるんである、ケイケン的に言えば。
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6月28日(火)
 
 
いわき市の内郷支所にて、コーコーヤで「お出かけアリオス」

 いわきの芸術センター「アリオス」の、出前コンサート。公民館からお寺、学校まで、いろいろな場所、いろいろな年齢層のお客さんの前で演奏する。今までNUUとは何度も、EPOさんとも一度この企画に参加させていただいているが、そういう一般的な老若男女のお客様の前で、インスト演奏だけのライブをやるというのは、果たして楽しんでいただけるモノなのだろうか、と、なかなか心配でもあるのであった。

 で、通常、今日のようにお客様の年齢層が幅広いイベントの場合、ウケを狙って、昔の曲、例えば服部良一さんの曲を特別に仕込んで行ったりすることが多く、今日も、「胸の振り子」を仕込んで臨んだのだが、お客様のお顔を拝見すると、年齢的には僕の年齢プラマイ10歳ぐらい「以下」の人達が圧倒的に多く、殆どのお客様にとっても、服部メロディーは「昔の曲」なカンジ。服部メロディー自体の素晴らしさは置くとして、そろそろ「懐メロ=服部メロディー」式の考えは改めた方がいいかも、と、反省するハメに。これからは、老人中心の場ではビートルズ、もう少し若ければユーミン、とかがいいのかも。時代は変わる。それだけこちらも「お年寄り」になったのだ。

 で、実際には、今日は、懐メロもオリジナルも楽しんで聞いていただけた模様で、結局一番大事なのは、良い曲を良い演奏で、という、あたりまえの結論に達したのであった。
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6月25日(土)
 
 
久しぶりに、桑江知子さんとリハ

 7月2日の福島での「月詠み旅vol49 」in 福島のリハ。桑江さんとのデュオライブを始めて、この日で49回目。その間、アルバムを2枚リリースし、なかなかに充実した活動を続けることが出来た。次回は50回目、ということで、秋に、少しすぺさーるな内容にする予定。今回は、何かと大変な福島市でのライブだが、取り敢えず楽しんでいただければ、と思う。
1308995706.jpeg 久しぶりに飲みました。

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6月22日(水)
 
 
久しぶりに、プラッサオンゼにてコーコーヤのライブ

満員のホールコンサートのあとのライブ、ということで、集客を心配していたのだが、フタを開けてみたら、満員御礼。「やっぱり来てる」とは思わないようにしているのだが、少しは「来てる」?
コーコーヤ、このあとの活動は、都内近辺でしばらくカフェライブのような小規模ライブを企画中。秋に東北ツアー。そして、アニメ「異国迷路のクロワーゼ」関連の、もろもろ。
 ON AIRは、7月よりAT-X、チバテレ、tvk、テレ玉、TOKYO MX、テレビ愛知、サンテレビにて。8/24には、オリジナルサウンドトラック発売。and more。
詳細こちらで。http://exanime.exblog.jp/15008951/
詳しい放送日時は公式サイト www.ikokumeiro.com まで
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6月21日(火)
 
 
石巻の洞源寺にて、EPOさん、南こうせつさんとライブ

 石巻の市街地を通り過ぎて山に入ってすぐの所にある洞源寺にて、ライブ。EPOさんが南こうせつさんを誘って実現した、とのこと。

 4月に名取市を訪れていて、その時に津波被害の惨状はひととおり見てきたが、2ヶ月経った今も、少なくとも石巻では状況が良くなったとは、見えない。ヘドロの臭いの粉塵立ちこめる、グチャグチャに壊れた市街地が、ずっと南の名取やその先、あるいはもっと北の方にまで果てしなく続いている、という現実は、ちょっと想像を絶する。最近は原発の問題ばかりに目が行き勝ちだが、明日の被爆より今日の生活のことをまず考えざるを得ない人達が、特に被災地にはまだ沢山いる、ということ。こういうことを言う場じゃないのだけど、ほんとうに、国は、このままではダメだと思う。
 
 会場の洞源寺は、震災直後から避難所としての機能を果たし続けていて、当初は400人ぐらいの人を受け入れていたとか。現在も約50名の方々が避難生活を続けられていて、今日も、新たに3体の遺体の供養があった。まだまだ「現場」なのである。

 そういう壮絶な「現実」を目の当たりにしつつのパフォーマンスは、特に歌手の人達には、ひときわ「重い」ことであり、EPOさんも南さんも、大きなプレッシャーを感じられていた模様。南さんは、「神田川」を歌っている途中、亡くなられた人達の強いイメージに打たれて、歌を中断せざるを得なかった。「いやー、すごかったよ・・」と、あとでおっしゃっていました。とは言え、ライブそのものは、みんなで歌い、笑い、つかの間、楽しんでいただけたのではないかと思う。
 
 というワケで、2時間近くかかって仙台のホテルに辿り着いた時は、もう日付が変わっていた。「今日は本当に大変だったから、自分にご褒美をあげよう!」というEPOさんの有り難いご提案に押されて、居酒屋へ直行。2時近くまで、「ご褒美」をいただいておりました。


お知らせ二点。
コーコーヤのパーシモンホールコンサートの動画が下記にUPされました。
http://www.youtube.com/user/kokoyavideo

ショーロクラブの「武満ソングス」の情報が、下記に出ています。
http://www.cdjournal.com/main/news/choro-club/38986
http://www.songxjazz.com/release/songbook.html

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6月19日(日)
 
 
小平市、白矢アートスペースにて、吉田慶子さんとイベント出演

 「鷹の台Bossa」最終日、とのことで、出演者5組。楽屋では、実に久しぶり(もしかしたら11年ぶり?)に、遠藤律子さんのグループで出演されていた吉田和雄さんと邂逅。「あの人どうなった」バナシで、しばらく盛り上がる。

 その後も待ち時間が長く、遠藤さん達の本番も始まり、静かな離れのような座敷の楽屋に、吉田さんと二人だけだったので、何だかほっこりした気分になって、ゆっくりとおしゃべりを。
「ササゴさん、仮歌の仕事、無いですか?」
 何故仮歌かと言うと、仮歌なら人前に出ることもなく気楽だから、なのだそうで、ここまで「出たがらない」歌手というのも、ある種「天然記念物」かも。絶滅しないよう、気をつけないと。

 結局今日やる曲のリハ(というか、楽しいので演奏してただけなんだけど)を全曲やってもまだ時間があったので、しばらくやっていなかった曲をいろいろやったりして本番の時間が来る頃には、ユルユルの状態に。ユルユルのまま、ユルユルの演奏をして帰って来ました。
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6月17日(金)
 
 
小平市、白矢アートスペースにて、ショーロクラブでイベント出演

「鷹の台Bossa」なる、すうぷ屋Hyggeというお店の主催によるボサノヴァイベントである。会場は小平駅近くの私設のアートスペース。私設とはいえ、随分リッパな場所で、ちょうど、ショーロクラブのデビュー盤から3枚目までのアルバムのジャケットのイラストを描いていただいた木村桂子さんの個展をやっていた。これも何かの因縁、というべきか。

オープニングアクトを務められた岡崎秀範さんは、地元のお坊さんなのだそうだが、声、歌い口からバチーダ(スイング感)まで、ジョアン・ジルベルトまんま、みたいな人。ブラジル人ですら、あそこまで似たカンジに出来る人は、なかなかいないのではなかろうか、と、ビックリ。ウソだと思うなら、いっぺん見に行ってください。

 「僕は前座なので・・」と謙遜されていたが、どうやらお客様の殆どは岡崎さん目当て、という雰囲気。立場としては、こちらが前座ならぬ「後座」だな、などと考えつつのライブ。岡崎さんのファンの方々には、気に入っていただけたかな。
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6月15日(水)
 
 
吉祥寺にてコーコーヤのリハ→葉山にてEPOさんのCM音楽制作お手伝い

 午後から吉祥寺にてコーコーヤのリハ。これは、22日の青山プラッサオンゼでの、伝説の(どこがや?)パーシモンホールライブ以来のライブのリハと、28,29日のいわき市での「おでかけアリオス」のためのもの。プラッサでは、初披露の曲も何曲かやる予定。

 継いで、中央線と湘南新宿ラインを乗り継いで、はるばる来たぜ葉山へ。仕事は最初の20分程で手短に終え、気がついたら殆ど飲み食いに終始しておりました。ダイエット失敗。
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1308154710.jpeg 拡大。

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6月14日(火)
 
 
円頓寺、sambatown訪問

 ブラジル音楽関係者に広く知られるゼジさんのお店「sambatown」の「再出陣」に関しては、この円噸寺(「えんどうじ」と読むそうです)商店街との出会いについての長〜いサブストーリーがある。
それについては長〜いので全部はしょるけれど、このお店、ともかく居心地がいい。
右隣が老舗の洋食屋さん、左隣が飲み屋さん、というところも素晴らしい。
もちろんお店の品揃えも素晴らしい。
このお店に行って、ロクにモノも買わずにゴロゴロしているあの人この人の顔が、今から思い浮かぶのである。ちゃんとモノも買いましょうね。
名古屋に行かれる折には、是非お訪ねください。駅から歩いて行けます。
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6月13日(月)
 
 
名古屋、得三にて、比屋定篤子さんとデュオライブ

 お昼の近鉄特急に乗って、大阪から名古屋に移動。本日は、『サンバタウン円頓寺再出陣記念、比屋定篤子&笹子重治 スペシャルライブ!』である。

 サンバタウンは、いつも名古屋でお世話になっているゼジさんの経営する、ブラジル音楽関連のCDや楽器のお店。「再出陣」とあるのは、一度撤退したお店を、再び出すことになった、ということ。何にせよ、目出度い。

 オープニングアクトは、そのゼジさん率いる「sapato novo」。ブラジル音楽の
最もマニアックな部分を聞かせるグループ。一昨年ぐらいに豊橋でコーコーヤのライブがあった時にオープニングアクトを務めていただいて以来であったが、更に技術力がUPしていて、最後まで楽しく聞かせてもらうことが出来た。

 普段は、自分達の出番の前は、集中力を高めるために楽屋に籠もるのだが、今の比屋定さんとのコンビネーションは、それを必要としない状態。リハもサラっと済ませ、sapato novo の演奏もゆっくり聞かせてもらい、そして自分達の演奏が始まるや、サッと集中出来るのである。この状態、いつまで続くのか、楽しみ。
1308154428.jpeg sapato novo のぺーちゃんfrom 大阪

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6月12日(日)
 
 
大阪、北のshangri-laにて、「10th Aniversario CHOVE CHUVA FESTA!!」出演

 chove chuva は、もう10年か・・。ショヴィには。今まで数えきれぬ程にお世話になってきた。僕にとっても文字通り「関西の拠点」である。初期に、ホーダジショーロを始めた頃は、まだ「右も左もわからない」カンジの人達の集まり、というカンジだったが、狭義の「ブラジル音楽の趣味の店」から広義の「マニアックな趣味の店」に転進をとげ、その結果が、今日のイベントの内容になって花開いた、と思う。

 自分も出演していてこういう言い方をするのもナニであるが、ともかく、出演グループの音楽レベルが高い。ひとつのお店のイベントとして、こんなに幅広くアーティスティックな品揃えが出来るのは、日本広しといえども、ここぐらいではないか。

 その中でも、異彩を放っていたのが「緊縛オーケストラ」。沢田穣治が緊縛師の有末剛さんとユニットをやっている、ということは随分前から聞いていて、どんなモンだろうか、と興味を持っていたのだが、いやあ、結構圧倒的なものでした(詳細は、自分で見に行ってください)。このパフォーマンスが挟まったことで、イベント全体が締まった、と思う。
 最後の最後で、もの凄く「締まらない」終わり方で終わったのも、大変ナニであって、ショヴィらしかった。
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1307956121.jpeg ちょっとしばかれてみたり。

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6月10日(金)
 
 
浜松KJホールにて、比屋定篤子デュオライブ

 比屋定さんとは、3月以来、断続的に随分の数のライブをこなしている。もともと14年?ぐらい一緒にやっていたところに、こういうペースでライブを重ねていくと、どんどん息が合ってくる。今の我々のデュオは、ちょっと「お得」なのであります。
 今日も「勝手知ったる」浜松での、馴染みのスタッフに囲まれての、大変気持ちの良いパフォーマンス。ツアーの初日から、「全開」なカンジ。
 
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6月2日(木)
 
 
六本木「新世界」にて、吉田慶子さんとデュオ

 吉田さんと、久しぶりのライブ。吉田さんにとっては、震災以降の初ライブとのこと。二人でやるのは初めての場所で、ネットラジオの収録(詳細は追ってお知らせします。)もあり、大変新鮮(あるいはちょっと緊張)な気分でステージに臨む。

 いつも言っているが、この組合わせは、究極の「弱音ダイナミズム」の世界。音を小さく小さくしていく中で、もの凄く自由な世界を作っている。意識してそうやっているのではなく、吉田さんのヒトとしてのたたずまいが、「頑固に省いていく」という、大変珍しいものであることに、僕の持っている吉田さんと同質の要素が反応するから、こうなる、と思う。

 僕自身は、必ずしも吉田さんのような「知足」型の人間ではなく、イヤラシイ「濁り」もふんだんに持つものだが、吉田さんと一緒に演奏していると、フシギと、お坊様のような澄んだ気分になるのである。吉田さんとのデュオは、僕にとって貴重なひとときである。なんまんだぶ。


 ところで、ちょっとお知らせのタイミングをはずしてしまったのですが、去る5月31日、無事ショーロクラブの「武満ソングス」のマスタリングが終了しました。発売は6月末予定ですが、諸般の事情により、少し遅れる可能性もあります。秋以降に、わりとドーンとしたレコ発も企画中。
 
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