2013年6月の日記:[以前の日記]
 
 
6月30日(日)
 
 

久保惣記念美術館にてEPOライブ

 和泉市をご存知だろうか。大阪府南部の、関空の近く。僕にとっては、まず滅多にご縁の出来ない地域なのだが、今回のお仕事は、その和泉市にある「久保惣記念美術館」でのライブ。尼崎の自宅(今、自宅が複数あるのです。別に人生が混乱しているワケではありません。)から電車に乗って、JR東海道山陽線から大阪環状線、南海高野線、と乗り継いで、更に泉北高速鉄道という電車の終点から車、という、遠い遠い場所にある美術館なのだが、美しい庭のある、素晴らしい所だった。

 EPOさんが沖縄に移住して以来、じっくりとしたデュオのライブの本数が少し減った感があり、それはちょっと残念なことなのだが、その分、一回一回の集中度が凄い。そしてその「集中」を楽しめるカンジが、大変心地よいのである。何も考えずにステージに立って、やれるだけのことをやってさっとステージを降りてくる、この自然な流れ。上岡龍太郎と笑福亭鶴瓶の「ぱぺぽTV」みたい。長く続けて良かったナと思う瞬間です。
1373682093.jpeg よいお庭

1373682094.jpeg よいホール

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1373682096.jpeg 帰りに伊丹空港で食べたスタンドのカレーが、スタンドのカレーの域を超える「料理」になってて、ビックリ。

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6月28日(金)
 
 
ゲレン大嶋氏と飲む
地元飲み屋にて、ゲレン大嶋さんと飲む。オトコとさしで飲むのは、考えてみれば久しぶりやで。コーコーヤの絡むもろもろのお話し合いでした。
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6月27日(木)
 
 
学芸大学tores にて、コーコーヤライブ
 アルバム発表と相前後して全国をツアーすることになるのだが、アルバム発表前に、新曲の演奏に慣れるため、という意味も込めて、計3度のライブを東京でブッキングした。今回はその2回目。1回目は、ほぼ全曲が新曲、という状況にずいぶんヤラレタ感があったが、今回は、落ち着いて演奏することが出来た。もう大丈夫だ(と思いたい)。
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6月26日(水)
 
 

コーコーヤ新譜TD終了
 なんだか最後までヤケに時間のかかってしまった今回のレコーディングだったが、やっと作業終了。時間をかけただけの内容になったと思います。8月14日発売。16曲入ってお値段据え置き2100円。

 ちなみに、今回は、今年後半から来年にかけて、出来るだけ沢山の場所をツアーしてこのアルバムを広めていきたい、と考えている。既にいろいろハナシを進めていて、決まり次第順次スケジュール欄にはUPしている。秋口には、東北・四国。九州方面のブッキングにも取りかかる予定。規模の大小は問いませんので、コーコーヤのライブの主催をしていただける方は、是非ご連絡ください。
1373650548.jpeg 「travelogue」という名前です。

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6月24日(月)
 
 

ダウンした
今回は、今までの100度を越える(かどうかわからんけど)沖縄ツアーの中で初めて、という程に、OFFの多い日程だったのだが、ここへ来て、何と風邪でダウンしてしまった。19日にEPOさんとリハをして、EPOさんご夫妻から風邪をいただいたらしい。(風邪に聞いたわけではないので、ホントのところは不明)
 
 21日の打ち上げの時には、既に相当怪しい体調だったのだが、22日朝からはふらつくほどの高熱を発してしまい、取り合えずお医者さんに行ってクスリはもらったのだけど、23日になっても全く熱が下がる気配が無く、結局「休んでなさい」とのEPOさんご夫妻のお言葉に甘えて、参加予定のバスツアーライブをお休み。こういう形で仕事をとばしたのは何十年ぶりで、大変残念かつ遺憾に思います。

 結局、今日になっても、まだ体調が怪しく、怪しいままに取り敢えず飛行機に乗って帰宅。沖縄に6泊して、リハ一回、本番一回。あとはずっとホテルの中にいた、という、トホホな6泊7日ざんした。
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6月21日(金)
 
 
那覇、桜坂劇場にてEPOコンサート
 あとで聞くところによると、EPOさん、昨日まで熱があったのだそうな。確かにリハの時は、余り調子がよさそうではなかったけど、本番では、どんどん調子が上がって、「いい汗かきました」みたいなカンジで終わった。いつも言うことだが、ステージ上でのパフォーマンスは、自律神経の働きを上げる効果があると思う。相当体調が悪くても、ステージを降りてきた時には元気になっている、というのは、しばしば起こることだ。ちなみに、歌詞を忘れてやり直したりした曲がありましたが、あれはカラダのせいではなく、「いつものこと」です。

 このライブは、EPOさんが沖縄に移住して2年目にして初の沖縄での本格的ライブなのだが、沖縄在住のトロピカリズムのおふたりの参加を得て、今後はいろいろなシチュエーションでのライブが可能になることと思う。またまた沖縄に来るチャンスが増えそう。うひひ。
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6月16日(日)
 
 
世田谷、「読書空間みかも」にて、大島花子さんとデュオ


 この築80年を越える和洋折衷の家屋での演奏は、もしかしたらオイシイぞ、と、前回、初めてやった時に感じたのだが、その予感は間違ってなかったかも。ノーマイクノーPAのライブは今までもいろいろやってきたけど、ここでは、本当に自分の家で、来客に語りかけるような音量でのパフォーマンスが可能なのである。

 そして、花子さんのメンタルな性質や声の質に、そのことがまた良くマッチしているのですね。リハのあと、客席(というか、普通の畳部屋)を覗いたら、花子さん、ごろりと横になって、リラックスの極み状態だった。本番も、そのままのゆるやかさのうちに進行。まさに、友達を部屋に招き入れて、何の気負いもなく、「歌いかける」ということですら無く、自分が聞こえる音量で歌った、というカンジ。こういうことがパフォーマンスとして成立する、フシギな場所なのでした。もちろん誰でもそれを実現できるワケでは無いのかもしれないけど。

 ともかく、ここでの僕らのパフォーマンスは、強くお勧めします。たぶん皆さんの経験したことの無いタイプのライブだと思いますよ。
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6月12日(水)
 
 
世田谷のスタジオにて、小松亮太サウンドプロデュースによる山本達彦さんのレコーディングに参加

 昨日リハをやって終便で帰って来て、今日は午後からスタジオ入り。こういうスケジュール、昔は、なんか売れてるカンジがして、キライじゃなかったが、寄るトシナミには勝てず、結構つらいっす。せっかく声をかけていただくのだから、やりますけどね。
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6月11日(火)
 
 
EPOさんとトロピカリズムとの、6/21桜坂用リハ

 今回の沖縄ツアーは、最後まで盛りだくさん。本日は、6/21桜坂劇場でのEPOさんライブのリハを、トロピカリズムのお二人と4人で。EPOさん、沖縄移住以来初めてのライブ、ということで、テンション上がってます。
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6月10日(月)
 
 
那覇、Celloにて、比屋定篤子デュオ

 波照間島から石垣島に、再びオソロシイ連絡船に乗って戻ってきて(帰りの方がラクでした)、石垣島の友人達とサクッと中華料理をいただき。そのままパパビゴージ店主Mさんに空港まで、有り難くも送っていただいた。しかし、この空港からの距離、低予算ツアーをコトとする我々にとっては、結構ツライことになったかも。

 で、そのまま那覇に戻り、ホテルで一息ついてから泉崎のCelloへ。ここは去年の春にも一度やらせていただいていて、気楽にライブをやりたい時には、とてもいいスペースである。比屋定さんとは、ついこの前に長いツアーをやったことでもあり、演奏もチョー気楽。途中で、最近比屋定さんがユニットを組んでいるピアニストのサトユウさんも加わってのセッションも。

 終了後、向かいの居酒屋でサクっと打ち上げて、二次会は、そのままみんなで例の秘密のバーNへ。カウンターに入って「オカマバーのママ篤子」と化した比屋定さんが、大変おもしろかった。最後に、明日のリハのために先に帰る僕を、残ったみんなが歌で送り出してくれた。屋上から大声で、僕が道から見えなくなるまで歌を歌ってくれた(夜中3時)。他人のフリをして、足早に帰りました。
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1371555197.jpeg 帰り際、オカマの篤子ママに「あんた、がんばんなさい、きっと出世するわよ」と励まされた。

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6月9日(日)
 
 

波照間島、あやふふぁみにて、NUUとデュオ

 昼前の高速艇で波照間島へ。波照間島は、97年頃(詳細健忘)に、一度EPOさんとコンサートをしに来ている。その時は、前座が「獅子舞」だったことがとても印象的だった。当時は2時間近くかかっていた船の所要時間が、今回は1時間強に縮まっていて、早くなってラッキー、と思ってたら、西表島を過ぎたあたりから、もの凄い揺れに。あとで聞けば、西表から先は「外洋」となるそうで、しかも船足が速くなった分、揺れもかつてより大きくなった模様。不思議と船に関しては、今まで酷い目に遭ったことは無かったのだが、今回ばかりは、死ぬかと思った・・・。

 そして到着した有人日本最南端、波照間島。前回もそうだったのだが、この島に来ると、アタマがぼんやりして、一種放心状態になる。島の人達と話しをしていても、小さいときに精霊の類と遊んだ、という経験を持っている人が普通にワラワラいて、少し次元の違う土地なのかもしれない。会場入りまでの間に、自転車を借りて島内をまわってみたが、知っているどの島とも違う独特の「カンジ」があって、大変興味深い。一泊や二泊では、なんやらようわからん場所なのかも。

 会場は、その波照間島の西の突端、西の浜の近くにある「あやふふぁみ」。集落のはずれにある、「日本最南端のカフェ」。ちなみに、あやふふぁみとは地元の言葉で「アコークロー」の意、とのこと。アコークローってのは、ですね・・、夕暮れ時の明るいのと暗いのの中間の、微妙に薄暗い状態のこと、だと思います。

 お客様は、那覇とも石垣とも違って、子供を連れたお母さんが「主力」。前回当時に比べて、内地からこちらに移り住んできている人も多く、このお店など、そういう人達の「憩いの場所」になっているのではないか、と想像する。

 ライブでは、そういう客層に合わせて「子供も楽しめる系」の曲の比重を、これまでより幾分多めにやった。「全年齢対応型」歌手・NUUの面目躍如。演奏中、ヤールー(=ヤモリ)やらでっかいゴキブリやらも出現して、南国ムード、いや増すのでありました。終了後に出していただいた料理の数々が、とても美味であったことも、一言添えておきたいっす。

 
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1371555058.jpeg 「最南端」の近く

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6月8日(土)
 
 
石垣島、ジャズバーすけあくろにて、NUUとデュオ

 新しくなった石垣空港初着陸。あれだけ反対運動をしても、やっぱり出来てしまうのですね。すけあくろマスターのIさんの出迎えを受け、石垣市内へ。相当遠い。今後石垣へお出かけの皆さんは、覚悟されたし。ちなみに、タクシーで2400円ぐらい、とのことでした。

 今回、 NUUは石垣での初ライブ、とのことで、NUUを知ってもらうよう、これまでお世話になった皆さんに資料をお送りして、集客にご協力をお願いするなどしたのだが、ブラジル音楽ファン主体の僕の関係者とNUUさんとの「相性」について、若干の不安も無いではなかった。

 しかしながら、今のNUUさんに、その心配は杞憂だったかも。今回のツアーで久しぶりに二人で演奏してみて、NUUさんの「ヴァージョンアップ」ぶりを、改めて感じる。常々言っていることだが、いろいろな歌手の方々と共演してきて、特に女性歌手は、出産などの「大きな経験」が、ストレートに表現に影響する。特に練習をしたワケでも無いのに、全然違うレベルに「跳躍」してしまう。

 NUUさんの場合は、この数年の間に出産や子育てだけではなく、お父様との死別という、最大に悲しい経験もされた。「おおきな経験」の度合いの振幅が桁違いだったので、その「跳躍」ぶりも、ハンパじゃなかった模様。わりと「アダルト」な僕の関係者達も、そのような強いNUUさんの「発振」を、受け止めてくれたのだと思う。初石垣ライブ、計画してよかった。石垣の皆様、ありがとうございました。
1371554948.jpeg 新空港

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1371554950.jpeg ビバ!メンガテー。

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6月7日(金)
 
 
沖縄市「Roguii」にて、NUUとデュオ

 昨夕、那覇到着。経験によれば、梅雨時の沖縄はグッタリする程の湿気なのだが、空港を出てみれば、予想に反して、さわやかな青空が広がっていた。

 本日の会場は、コザの郊外にあるカフェ「Roguii」。コザというと、何となく雑駁な印象があるが、このお店は、東海岸を望む高台にある、大変ステキなスペース。リハ終了後、前庭で海を眺めたりセミを眺めたり(私の特殊な趣味です)して、ぼんやり過ごす。いい時間でした。

 NUUとは、4月以来だったが、ブランクは全く感じず。ブランクどころか、今までとは「一皮むけた」ヴァージョンアップされたコンビネーションだったかも。お互いに、まだ「進化中」なのだと思えば、素直に、喜ばしい。

 終了後、PAを手伝ってくれたトロピカリズムのドン・久保田さんと、那覇市内某隠れ家バーへ。EPOさんご夫妻とも落ち合い、しばしの那覇の夜を、飲んだくれて終わる。
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1370679437.jpeg テビチはやめておく。先は長い。

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6月5日(水)
 
 
青山、プラッサオンゼにて吉田慶子さんとデュオライブ

 ナラ・レオンの命日が6月7日、ということで、先日急に吉田さんが思いつき、今回のライブは、「NARA & MENESCAL um cantinho,um violao」という、ナラ最晩年のアルバムから大量選曲することに。

 このアルバムは、ナラとメネスカルさん(昔、何度かお会いして奢ってもらったりしたことがあって、メネスカルさんについては、自然に「さんづけ」になってしまう)が、古いサンバ・カンソンから、ラテン、またはアメリカン・スタンダードまでを、2本のギターのみのサウンドで歌う、というシンプルな内容である。「ギター2本」というのは、つまり、メネスカルさんのベーシックなボサノヴァ・バッキングに、ソリッドのエレアコを使ったジャズ風のメロディを多重録音でかぶせる、という構造になっていて、メネスカルさんの、これでもか、という「古ジャズ好き」ぶりが見え隠れしている。

 ちなみに、メネスカルさんにジャズを教えたのは、若いナラの方であった、というのは、興味深いエピソードであり、その、使っているソリッドのエレアコは、僕がメネスカルさんをお茶の水のクロサワ楽器に案内した時に買った(安い)ものである、というのは、僕しか知らないどうでもいいエピソードである。

 そんなことは、どうでもよろしい。今日のライブは、なかなか大変でした。ジャズ風味の曲を、ジャズの出来ない二人があたふたしながらやった、という感無きにしも非ず。でも、佳曲揃いで、若干のお聞き苦しい点を除いては、皆様にも楽しんでいただけたことと思う。

 ところで、3日前ぐらいに、予約×名、という情報を得、フェイスブックにて「予約少なめ警報発令中」とお知らせしたところ、本日はその6倍程のお客様に来ていただくことが出来た。まことに有り難いことである。これに味をしめ、きっとまた「警報」を発令することになろう。そのうち「オオカミと少年」みたいになってしまうのかも。
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1370520630.jpeg カッパ男とナラ・レオンと同じヘアスタイル(自称)女

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6月2日(日)
 
 
早稲田大学エクステンションセンターにおける国安真奈先生の講義のお手伝いライブを、吉田慶子さんと。


 理解したところ、「××カルチャーセンター講座」みたいなものの、もう少し硬派なものを、早稲田大学でやっている、ということらしい・・(たぶん・・)。国安師匠の講座は「芸術の世界」というカテゴリーの中の「ボサノヴァストーリー・・ブラジル音楽史におけるその位置づけ・・」という、厳めしいもの。今日のライブは、計5回の講義の、4回目についている「おまけ」だ。

 というワケで、久しぶりに早稲田に来たのだが・・・。実は僕も昔、一応ここの学生だったのだが、ともかく大変不真面目な学生だったのであって、まず滅多に授業に出たことが無かった。当時ややこしい神経症を患っていたせいもあるが、「教室」という場所がイヤでしょうがなかったのである。

 今日の教室は、大隈講堂の向かいにある、新しいビルの中だったのだが、その居心地の悪〜い感じは、昔の教室以上だった。説明し難い部分もあるが、なんだか、「超近代設備をもつ新しい病院の居心地の悪さ」のような・・。殆ど行かなかった僕が言うのもナニではあるが、「大学」というものの意味合いが、僕らが在籍していた頃とは、また随分違ったところに来ている、ような気がしたのであった。

 とは言え、それは僕の個人的な「気分」のハナシなのであって、担当者の方には手厚いケアをいていただいたし、講座に集まっているのは、向学心溢れる熱心な方々。熱心に国安師匠の話を、ノートを取ったりしながら聞いておられた。
 
 そして、15分ほどの休憩を挟んで、50分ぐらいのライブ。当初PAの問題などでちょっと不安もあったのだが、講義用のマイクはヘタなライブハウスのマイクよりよっぽどちゃんとしており、教室の自然音響も大変「我々向き」なカンジで、とても濃密なライブとなった。ご静聴ありがとうございました。
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